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神々の塔

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第六十七話 竜殺しの英雄その三

「ビールに生卵を入れられて」
「飲んでやね」
「朝食とされます」
「ほんまドイツやね」
「それでお風呂上がりも」
 その時もというのだ。
「モーゼルワインかビールを」
「楽しまれるんやね」
「ソーセージやベーコンで。そしてお食事は」
 そちらはというと。
「ジャガイモ、黒パン、ザワークラフトも」
「ほんまドイツやな」
 トウェインも話を聞いて思った。
「これやとハンバーグもな」
「大好物です」
「やっぱりそうか」
「それも上に目玉焼きを乗せた」
「ビスマルクさんやな」
「あの方に教えてもらい」
 そうしてというのだ。
「召し上がられて」
「美味かったからやな」
「今はです」
「そうして食べてはるか」
「アイスバインも」
 この料理もというのだ。
「お好きです」
「そうなんやな」
「そしてケーキも」
 デザートの話もした。
「お好きです」
「ケーキもかいな」
「ケーキはドイツですね」
「本場やな」
「ですから」 
 そうであるからだというのだ。
「尚更です」
「ケーキもお好きでか」
「よく召し上がられます」
「そやねんな」
「そしてイタリア料理もお好きで」
 こちらの料理もというのだ。
「スパゲティが大好物です」
「何かな」
 メルヴィルはここまで聞いて首を傾げさせて言った。
「ドイツ人やな」
「イタリア料理もお好きとなると」
「ドイツ人イタリア好きでな」 
 そうしたドイツ人が多くというのだ。
「それで料理もな」
「イタリア料理をですね」
「好きな奴多くてな」
「ジークフリート様も」
「好きやって聞いて納得したわ」
「左様ですか」
「どうもな」
 こう言うのだった。
「わしも」
「そうなのですね、兎角そうしたです」
「食生活やねんな」
「はい、戦場では即断即決で」
「勇敢やな」
「かつては恐れを知られませんでした」 
 ジークフリートはというのだ、その為ワーグナーの楽劇を観て彼を愚かであると言う者すら存在している。 
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