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星河の覇皇

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第八十六部第三章 学園の理事長としてその二十七

「それも千年の間な」
「そこまで関係は薄いですね」
「ハサンとの関係はそれなりにあったがな」
「あくまでそれなりね」
「ハサンにとっては連合との交流は重要でだ」
 彼等にしてみればというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「連合から見るとな」
「ハサンとの交流は薄く」
「そして貿易額もだ」
 これもというのだ。
「連合にしてみるとな」
「微々たるもので」
「まさに何ともないものだった」
 そうだったというのだ。
「あの国との関係も」
「そうでしたね」
「ただ、サハラから見ればな」
 どうなるかとだ、八条は由良に話した。
「連合との貿易で得られる利益は大きい」
「そうでしたね」
「我々とは経済規模が違うのだからな」
 サハラ全体で連合の六百分の一の総生産だ、その為連合から見て僅かの貿易量でもサハラにとっては極めて大きいものなのだ。
「ハサンもだ」
「連合との貿易で大きな利益を上げていましたね」
 これはハサンから見てだ。
「そうでしたね」
「そうだった、そしてだ」
「サハラは統一すれば」
「我々から見て薄い関係で」
「そして貿易額は僅かでもな」
「交流をしてですね」
「多くの利益を得る」
 貿易のそれをというのだ。
「そうしていく」
「そうなのですね」
「ただ本当に連合はサハラに対してはな」
 この国との交流はというのだ。
「やはりこれまでもな」
「薄いままで」
「そして貿易もな」
「微々たるものですね」
「そうした状況だ、サハラと何かするよりもな」
 それよりもというのだ。
「連合の中で動いた方がだ」
「利益が大きいですね」
「どうしてもな、マウリアに対してもだが」
 同盟国であるこの国との関係もというのだ。
「やはりだ」
「関係は薄いままですね」
「そのままだ、連合は連合で一つの世界ということはな」
「変わらないですか」
「エウロパは敵にしていてだ」
「よく見ていても」
「サハラとマウリアはこれといって関係がなく」
 あるにはあるが薄いというのだ。
「だからだ」
「備えをして交流はしても」
「それは薄い」
 そのままだというのだ。
「それは当分変わらないだろう」
「国防においても」
「同じだ、備えはしたが」
 八条は自分の仕事のことも話した。
「それは充分どころかだ」
「統一されたサハラの軍事力を考えても」
「万全と言っていいまでのそれを置いたからな」
「憂いはないですね」
「ほぼな、だからな」
「もういいですか」
「そう考えている、後は今の防衛ラインを基礎としてな」
 そのうえでというのだ。 
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