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冥王来訪

作者:雄渾
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第三部 1979年
姿なき陰謀
  マブラヴ及び、シュヴァルツェスマーケンの世界観に関して

 
前書き
 秘密結社鉄甲龍と国際電脳が存在する以外に現実世界と変わらない世界観の「冥王計画ゼオライマー」。
ゼオライマーと違い、マブラヴ世界は非常に込み入った設定になっています。
ここで初心に帰って、マブラヴ世界と私たちの住む現実世界との差異を簡単にまとめてみました。 

 
 常人理事国とその他の列強諸国に関して。

 常任理事国
 
 アメリカ合衆国(米国)
 
 政治の世界ではほぼ変化はありません。
ただ、ジミー・カーター元大統領がご健在なので、第39代大統領(在任:1977年1月20日 - 1981年1月20日)は、カーター大統領ではなく、架空の人物になっています。
公式資料集である「公式メカ設定資料集 MUV-LUV ALTERNATIVE INTEGRAL WORKS」によれば、大統領は、ハリー・オラックリンという人物になっております。

 ソビエト連邦社会主義共和国(ソ連)

 ソ連の首脳は史実通りとなっています。
ただ、宇宙怪獣BETAの侵略を受けて、それまで進めていた東西デタントによる融和政策や一部の市民生活の改善が中止されている状況です。
 スターリン時代以上のファシズム的恐怖政治で、少数民族を前線に送り込む政策を実施しております。
超能力者の活用や、人造人間の開発、麻薬や催眠による洗脳などを通じて、国家総動員体制を敷く恐るべき軍事独裁国家へと変化しました。

 フランス第五共和国(フランス)
 
 フランスに関しては、国土が1985年に蹂躙されるまで、いっさいの変化が見られません。
ということで、大統領や首相は史実通りとし、私の二次創作ではすでに物故された政治家を登場人物で活用させてもらいました。

 グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(イギリス)
 
 英国も1985年の本土進攻まで、史実とは変化は見られません。
ただ、執筆開始当時、エリザベス2世陛下がご存命であらせらました。
 なので、政治家と違い、反論のできない存命中の王室や皇室関係者を小説で登場させない不文律に従うことにしました。
既に後嗣がいなく、断絶した家系で、王位を経験したウインザー公爵エドワード殿下を、1936年の退位を経験せずに、エドワード8世陛下として登場させました。

 中華人民共和国(支那)

 物語の発端となる、重大事件が起きました。
1973年4月13日に、新疆ウイグル自治区カシュガル市への宇宙怪獣BETAの攻撃が行われました。
 中共政権は、宇宙怪獣から自分たちに有利な情報が得られるという事で、国連を通じての米国やその他の国の申し出を断り、戦利品を独占しようと単独で戦争を始めました。
 2週間もしないうちに人民解放軍は光線級という対空防御能力を持つ小型怪獣のために劣勢に回り、敵国ソ連への軍事支援を要請します。
中共政権の対応の悪さで、ユーラシア大陸が宇宙怪獣の被害を受けることになりました。


 極東


 日本帝国(日本)
 
 この異世界の日本は、慶応4年(1867年)の大政奉還の後、明治維新を経験していません。
そのまま、薩長同盟は、新しい幕府である元枢府(げんすいふ)をつくり、幕府体制のまま、近代議会を持つ国家へと移行しました。
 その後の流れは大東亜戦争まで同じですが、大東亜戦争は1944年(昭和19年)に、米国との講和条約を結び、停戦にこぎつけました。
 米国は対独戦と、終戦後に起きるソ連との冷戦のために、日本政府に対して、条件付きの独立を認めました。
幕府の権益を弱くする憲法典を設置することと、空母機動部隊の所有を禁止することを条件として、1950年(昭和25年)に、日米安保条約を結びました。
その為か、六法典はほとんど戦前のままで、自衛隊は存在せず、帝国陸海軍が現存しています。
 一番の差異は、帯刀した武士が堂々と街中を歩いている社会という事です。
軍人も自衛官の服装をして、日本刀やサーベルを指していると考えていただければ幸いです。


 中華民国(台湾)

 公式同人誌の「Muv-Luv Alternative Stories III - Bite Off The Desperation」の中で
は、蒋経国の存在が確認されております。
 1986年の第三次国共合作まで、史実通りです。
ただ、私の二次創作では、極力余計なトラブルを避けるため、近隣諸国は作中から可能な限り排除させていただきました。


 大韓民国(韓国)

 実は1997年の鐵原ハイヴまで韓国に関しては、一切記述がないのです。
史実通りということで、あえて書かないことにしております。
 暁やハーメルンの読者様の中には、韓国人や台湾人も1パーセントから3パーセントほどいます。
極力余計なトラブルを避けるため、朝鮮半島に関しては、作中から可能な限り排除させていただきました。




 中近東

 湾岸諸国(アラブ系の国家)

 アラブ連合共和国を夢見て、志半ばで亡くなった、ガマール・アブドゥル=ナーセルが居たら、喜んだことでしょう。
 ヨルダンやシリアを中心として、1978年に聖戦連合軍という宗教の協議を超越したアラブ民族主義による大同団結がなされております。

 イラン帝国(パーレビ朝・イラン)
 
 1974年にイランのマシュハドにハイヴ(宇宙怪獣の巣)が出来たために、1979年のイスラム革命の原因となる暴動がマシュハドから起きなくなりました。
その為に、帝政イランは、史実とは違い温存しました。
 パーレビ国王は開明的な君主で、アメリカとの連携を模索しつつ、アラブの盟主であったエジプトのサダト大統領やイスラエルのメナヘム・ベギン首相と昵懇の仲でした。
パーレビ国王が健在なので、中東情勢はBETAを除いて、安定した状態になっております。



 欧州

 ドイツ民主共和国(東ドイツ)

 1973年まではほぼ史実通りです。
ただ1973年以降は、ソ連KGBの深慮遠謀(しんぼうえんりょ)によって、より強固なスターリン主義的な国家に逆戻りしていきました。
 そのことを憂う一部の青年将校たちが1978年にクーデター騒ぎを起こしますが、KGBの支援を受けた秘密警察シュタージによって大弾圧されました。
国内での粛清は1983年の国家崩壊まで続き、軍とシュタージによる内戦をしながらBETAとの戦争をするという意味不明な状態でした。

 私の二次創作では、マサキがクーデター騒ぎを起こす予定であったユルゲン・ベルンハルト中尉の白皙(はくせき)美貌(びぼう)に惚れこんで、マサキが彼を救う結果になりました。 
 ソ連の思惑とは別に、ソ連への恨みを持つマサキは、KGBと戦う事となりました。
結果として、原作で死亡するはずだったキャラクターは全員生存し、ソ連の弾圧は失敗に終わりました。

 ドイツ連邦共和国(西ドイツ)

 1973年まではほぼ史実通りです。
ただ1973年以降は、ソ連の動きを警戒して、軍事独裁国家への色彩を強めていくこととなります。
 GDP四位なのに、配給制を始めたり、石炭の採掘を大々的に再開したりなどと、時代に逆行するようなことをする国家になっています。
 あと1983年の国土崩壊後は、アイスランド、アイルランド、チリに国民を疎開させ、エジプトから租借地を貰うほどになっております。

 私の二次創作では、西ドイツは欧州経済共同体(EEC)を通じて、ドイツ第4帝国の建設をはかる陰謀を企んでいる国家にしました。
理由は、その方が面白いという単純な発想のためです。 
 

 
後書き
 私としては、ベア様やアイリス嬢を救いたい一心で書きなぐってきたので、読者の皆様が知っている前提で進めていました。
 WOOD12様、今回のご指摘には非常に感謝しています。
読者を置き去りにしてしまったことは、慙愧(ざんき)に耐えません。

 どうか、ご不満や難解な点がありましたら、どしどしご意見をお聞かせください。
会員、非会員問わず、お待ちしております。 
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