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夢幻水滸伝

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第三百四十五話 ニューメキシコ州侵攻その十二

「是非な」
「わかりました」
「そしてな」
 さらに言うのだった。
「その間においらはな」
「ラスクルーシスを攻めて」
「そしてや」
「陥落させてですね」
「そこから州の東部に入ってええな」
「宜しくお願いします」
「オコナーも動くわ」
 敵である彼の話もした。
「絶対にな」
「アルパカーキにずっとおってもですね」
「ジリ貧しいやからな」
「あたくしを攻めてきますか」
「攻められたらな」
 彼がそう判断したならというのだ。
「そうしてくるわ」
「やっぱりそうですか」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「ここはな」
「クロービスとロズウェルを攻めてもですね」
「いや、ロズウェルまで手を回すとな」
「兵をそれだけ割くので」
「あかんわ、サンタローザにや」
 この街にというのだ。
「攻める戦力を集中させてな」
「アルパカーキに、ですね」
「残る戦力を向けるんや」
「そうして睨みを利かせますか」
「あの街には今五万の兵がおるな」
「はい」 
 ミッチェルはその通りだと答えた。
「そうなってます」
「そうやとな」
「こっちも五万ですね」
「あっちに兵を向けてな」 
 そうしてというのだ。
「自分も残ってな」
「対峙しますね」
「そうするんや、そしてな」
 ホイットマンはさらに話した。
「おいらがな」
「ラスクルーシスを陥落させて」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「州東部に入るわ」
「そうしてくれますね」
「そうしてロズウェルに向かえば」
 そうすればというのだ。
「オニールとあいつの軍は袋の鼠や」
「そうなりますね」
「そうなるやばいことはな」 
 それはというと。
「あいつもわかってる」
「そやからですね」
「また動くわ」
「今度はどう動くか」
「撤退に移るわ」
「アルパカーキから」
「そや、あの街から撤退してな」
 実際にというのだ。
「そしてや」
「そのうえで、ですね」
「ロズウェルまで下がるわ」
「そうしますか」
「そやからな」
「ここはですね」
「自分はサンタローザを攻めてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「ホイットマンさんはラスクルーシスを攻めて」
「州の東部に入るわ」
「わかりました、それでは」
「そうして動いていこうな」
「そうしましょう」
 ホイットマンの言葉に頷いてだった。
 ミッチェルはサンタローザに信頼出来る将軍達に四万の軍を預けて向かわせた、そして自分はサンタフェからだった。
 出陣してアルパカーキ方面に布陣した、そうしてそこにいるオコナーに睨みを利かせた。その間にだった。
 ホイットマンは軍を率いてラスクルーシスに向かった、そして。
「速攻でや」
「攻め落としますね」
「そうするで、そしてな」
「州の東に入りますね」
「あの街にリオ=グランデ川を守る敵の水軍の港もあるしな」
「そのうちの一つが」
「そやからな」 
 自身が乗るホワイトバファローに話した。
「攻め落とす、しかもな」
「迅速にですね」
「そうしてな」
「川を渡り」
「川の水運もな」
「掌握しますね」
「そうするで」 
 こう言ってだった。
 ホイットマンは運を率いてラクスルーシスに向かった、そしてその街でも戦うのだった。


第三百四十五話   完
 

                      2024・3・8 
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