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金木犀の許嫁

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第十二話 驕る平家は久しからずその七

「しないし投げるのも人に投げることは」
「厳禁ですね」
「昔巨人にガルベスっていうピッチャーがいて」
 剛球で知られた助っ人である、その為当時監督だった長嶋茂雄からそれをもじって五十九の背番号を与えられた。
「甲子園での試合中に」
「相手阪神ですね」
「うん、その時にね」
 一九九八年のことだった。
「悶着あって審判の人にね」
「ボール投げたんですね」
「流石に狙ってなくて」
 そうしてというのだ。
「当たらなかったけれど」
「大変なことですよね」
「それで大騒ぎになったんだ」
 当時実際に球界が騒然となった。
「ガルベスはそのシーズンずっと出場停止になって」
「そうなったんですね」
「それで監督だった長嶋さんも」
 直接の責任はないがというのだ。
「辞任を覚悟して」
「辞めることもですか」
「それで頭丸めて」
 文字通りそうしてだ。
「世の中に謝ったんだ」
「そんなことがあったんですね」
「それと同じだよ」
 部長はあらためて言った。
「竹刀を意図的に蹴飛ばすことは」
「そうした行為ですね」
「だからそんなことする先生はね」
「すぐに剣道辞めるべきですね」
「そうだよ」
 まさにというのだ。
「そうした人はね」
「そうですか」
「厳しい意見とは思わないよ」
 部長は真顔で述べた。
「だって普通しないから。ましてやね」
「ましてや?」
「竹刀を蹴飛ばして他の部活の人達の前に連れ出して」
 そうしてというのだ。
「そこでさらに暴力加えて馬乗りになるって」
「最悪ですね」
「もうそれはね」
 そこまですればというのだ。
「人ですらね」
「ないですか」
「ヤクザ屋さんだよ」
 そのレベルだというのだ。
「最低なんてものじゃないよ」
「人の道を踏み外していますか」
「完全なそれもかなり残虐な暴力だよ」
 そう言っていいというのだ。
「だからね」
「そんな暴力振るう人はですね」
「その教えているもの、やっているものを即刻辞めるべきだよ」
 そうだというのだ。
「本当にね」
「そうあるべきですか」
「そして」
 そのうえでというのだ。
「他のいい人が教えて。あとそんな人には近寄らない」
「絶対にですね」
「何されるかわからないからね」
 それ故にというのだ。
「もうね」
「関わったら駄目で」
「近寄ることもね」
 それもというのだ。 
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