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見たことのない悪夢

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第二章

「その娘達があんたに誰かに告白する様に言ったら」
「避けることね」
「告白しない方がいいかもね」
「正夢かも知れないから?」
「そうよ」
 その通りと言うのだった。
「だからね」
「それでなのね」
「その告白はね」
 それはというのだ。
「じっくり考えて」
「受けないことね」
「相手を見極めてね」
「やることね」
「告白って何でもね」 
 知恵は今付き合ってる彼から言われたことを妹に話した。
「一か八かのね」
「特攻?」
「そんなものだっていうから」
「特攻するなら」
「それならね」
「よく見極める」
「相手をね、絶対に外見だけじゃね」 
 告白する相手のというのだ。
「判断しないことよ」
「性格も見るのね」
「それでもっと言えばね」 
 妹に彼女が見た夢のことを念頭に置いて話した。
「そのお友達もよ」
「見極めることね」
「入学してすぐでしょ」
「まだ四月だから」
「それでその娘達がどういった娘か」
 それぞれの人間性がというのだ。
「わからないから」
「見極めるのね」
「それで自分達が告白する様に言って」
「それが失敗したら」
「どうせそれであんたの立場が悪くなって」
 姉は妹の夢の中身を推察しつつ話した。
「自分達があんたと付き合うなとか言われてでしょ」
「縁切ったの」
「それ友達じゃないから」
 姉はきっぱりと言い切った。
「そんなことしかも自分達が言ったことで簡単にね」
「縁切るなんて」
「友達じゃないから」
 こう言い切るのだった。
「本当の友達はそんなことしないわ」
「だからなのね」
「そうね、若しやたらと急かしてね」
 告白する様にだ。
「笑いながらそうしてくるなら」
「信用したら駄目?」
「言ったでしょ、告白は特攻よ」 
 そうだというのだ。
「だからね」
「慎重にするものだから」
「軽々しく言ったりとかね」
「言う人は信じないことね」
「そうよ、そこを見極めて」
「友達とも付き合うことね」
「何かあって傷付いたら」
 その時はというのだ。
「一生の傷だからね」
「心の傷ね」
「心の傷舐めたらいけないわよ」
 姉の言葉は強いものだった。
「それこそ舐めたらね」
「一生ものね」
「そうなるから」
 だからだというのだ。 
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