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金木犀の許嫁

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第十話 部活でその一

                第十話  部活で
 料理部の部活でだ、夜空は後輩の商業化に所属している鈴木かな恵からこんなことを言われたのだった。
「あの、気になってることがあるんですが」
「どうしたの?」
「はい、先輩包丁両方の手で使いません?」
 こう言うのだった。
「メイン右手ですが」
「左手でもなの」
「時々使ってますよね」
「あっ、実はね」
 夜空は後輩に答えた。
「私元々ね」
「両利きですか」
「そうなの」
 こうかな恵に話した。
「それでね」
「左手でもですか」
「使えてね」
 包丁をというのだ。
「時々ね」
「使われるんですね」
「鞄持つのも」 
 こちらもというのだ。
「右だったりね」
「左だったりしますね」
「そうなの」
「両利きだとそうですか」
「何かね」
 首を傾げさせつつだ、後輩にこうも話した。
「忍者だとね」
「あっ、先輩のお家って」
「忍者の末裔でしょ」
「猿飛佐助さんの」
「そのせいかね」
「両利きなんですか」
「忍者って修行でね」 
 こちらでというのだ。
「どうもね」
「両利きになるんですか」
「何でも真田家じゃそうで」
「十勇士の人達は」
「それが代々続いて」
 両利きになる修行がというのだ。
「血筋にも入って」
「遺伝してるんですか」
「私もお姉ちゃんもなのよ」
 真昼もというのだ。
「皆ね」
「両利きですか」
「かもね、それにね」
 後輩にこうも話した。
「赤ちゃんって八割両利きらしいわよ」
「そうなんですか」
「それでね」
「それで?」
「後の生活でね」 
 それでというのだ。
「利き腕もね」
「決まりますか」
「そうみたいよ」
「そうなんですね」
「聞いたお話だとね」
「そうですか」
「何かね」
 夜空はかな恵にさらに話した。
「私子供の頃からお料理してるけれど」
「包丁両手で、ですか」
「その時に応じてね」
 それでというのだ。
「使ってたし」
「両利きになられたんですか」
「お父さんもお母さんも何も言わなかったし」
「そういえば私ずっと右手に持ってます」
 かな恵は自分のことを話した。 
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