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金木犀の許嫁

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第七話 同居のはじまりその一

                第七話  同居のはじまり
 四人はそれぞれの酒が入ったコップで乾杯した、四人共一口ずつ飲んでそのうえで寿司を食べていくが。
 白華はバッテラから食べる真昼を見て言った。
「真昼さんバッテラお好きですか」
「うん、まずはね」
 真昼は白華の問いに笑顔で答えた。
「バッテラがあったらだけれど」
「お寿司はバッテラから食べますか」
「そうする主義なのよ」
「そうですか、私は白身魚からですね」
 言いつつ鯛を食べている。
「まずは」
「あっさりからはじめるのね」
「はい」
 真昼にその通りだと答えた。
「そうです」
「それもいいわよね」
「そうですよね」
「俺はオーソドックスに卵焼きから」
 佐京はそう言いつつ卵焼きを食べ終えて自分の酒の白ワインを飲んでいる、白華は
カルピスサワーで真昼は赤ワイン、夜空はストロング系のコーラである。
「はじめる」
「よく卵焼きからっていいますね」
「それで」
 こう妹に答えた。
「それから食べる」
「そうですね、兄さんは」
「それに卵焼き好きだし」
 このこともあってというのだ。
「まずは卵焼き」
「その握りからはじめますね」
「そうしている」
「それもいいですね」
「私は特に決めてないかしら」
 夜空は言いつついくらの軍艦巻きを食べている。
「これはって思ったのをね」
「食べますか」
「そうしているわね、お寿司は」
「そうですか」
「本当にね」
 白華に自分の酒を飲みつつ話した。
「特にね」
「決めていないですか」
「ええ、ただ私もバッテラ好きよ」
 真昼があれば最初に食べるというそれをというのだ。
「いいわよね」
「鯖ですね」
「何か最近少ないらしいわね」
「お寿司屋さんでもですね」
「バッテラあるお店はね」
「注文したのは八条寿司ですが」
 白華は寿司を作ってもらった店の話もした。
「全国展開のチェーン店の」
「八条グループの食品部門の企業の一つよね」
「はい、日本だけでなく」
「世界中にお店あるのよね」
「今は。それで日本を代表するお料理の一つのお寿司を」
 まさにそれをというのだ。
「大々的にです」
「世界中の人に食べてもらってるわね」
「そちらの八条町店に注文しました」
「あそこバッテラあるからね」
「回転寿司のお店では珍しいみたいね」
 真昼は今度は鮪を食べつつ言った、外にはハマチにサーモン、鰻に穴子、海老に蛸、鰯にコハダ、軍艦巻きでイクラに加え海胆に納豆、河童巻きもある。
「どうやら」
「関西全体でバッテラを出すお店が減っていて」
「回転寿司でもね」
「そうはないですか」
「そうみたいね」
「バッテラは大阪名物」
 佐京はそのバッテラを食べつつ述べた。 
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