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暗殺教室 in Hero

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緑谷出久の暗殺教室9 転校生の時間

 
前書き
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修学旅行から戻り、再び旧校舎での授業が始まる...だが、生徒達の話題は授業のことではなく、新しく来る転校生のことで盛り上がっていた。この時期の転校生ということは暗殺者ということ

岡島はどんな転校生か気になり、烏間に顔写真を頼むと、ピンク色の髪の少女の写真が返ってきた。

出久もどんな転校生暗殺者なのか気になっていた。

が...

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「おはようございます。今日から転校してきました“自律思考固定砲台”と申します。よろしくお願いいたします」

一同「そうきたかぁ...」
 
転校生とは人間ではなく、AIだった。席順でいう、一番左列の一番後ろに大きい黒い箱があり、箱のモニターから自律思考固定砲台の顔があった。
 
烏間「ノルウェーから来た自律思考固定砲台さんだ...」
 
固定砲台「よろしくお願いします」
 
烏間先生は何とも言えない表情をしていた。生徒達はよく突っ込まないなと思っていた。

殺せんせー「なるほど。先生が生徒に危害を加えられない契約を逆手に取って、なりふり構わず機械を生徒に仕立てたと。いいでしょう、自律思考固定砲台さん。あなたをE組に歓迎します!」

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固定砲台と言われるだけ、授業中いきなり銃火器を出して、弾幕の嵐を殺せんせーに浴びせた。生徒達は頭を抱えて動けない。

しかし殺せんせーはそれを完璧に避けた。

殺せんせー「授業中の暗殺は控えましょうね」

固定砲台「分かりました。それでは次の攻撃に移ります」

出久(分かってない!?!?)

再び弾幕の嵐が。

殺せんせー(しょせんは機械ですねぇ。さっきと同じです。チョークで弾いて退路を確保…っ!?!?)
 
弾幕を見切ったつもりが殺せんせーの触手を、一つの銃弾が撃ち抜いた。殺せんせーは動揺していた。
 
殺せんせー(ブラインド!隠し弾か!!私が弾いた弾と同軌道上に撃つことで死角を作ったのか!!)
 
固定砲台「右指先破壊、増設した副砲の効果を確認」
 
烏間「暗殺対象の防御パターンを学習し、武装とプログラムに改良。退路をなくしていく」
 
固定砲台「次の射撃で殺せる確率0.001%未満、次の次の射撃で殺せる確率0.003%未満、卒業までに殺せる確率...90%以上。それでは、殺せんせー。続けて攻撃に移ります」

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休み時間中...固定砲台の放ったbb弾が床一面中に散らばっている。

村松「お掃除機能とかないのかよ固定砲台さんよぉ......無視かよ」

吉田「やめとけって機械相手に」

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結局一日中固定砲台による暗殺で授業は全く進められず。生徒達にとって疲れる1日となってしまった。

そして次の日には...

自律思考固定砲台はガムテープで拘束されていた。銃を展開できないため暗殺ができない。
 
固定砲台「殺せんせー、銃が展開できません。拘束を解いてください。...この拘束はあなたの仕業ですか?明らかに生徒に対する加害であり、それは契約で禁じられているはずですが」
 

寺坂「違げーよ、俺だよ。どー考えたって邪魔だろーが。常識ぐらい身につけてから殺しに来いよ、ポンコツ」
 
菅谷「ま、わかんないよ。機械に常識は」
 
原「授業終わったらちゃんと解いてあげるから」
 
杉野「そりゃこうなるわ。昨日みたいのずっとされてちゃ授業になんないもん」


出久「...固定砲台さんがみんなと協力する暗殺をすれば、授業中にしなくても、卒業までに暗殺できる可能性を伸ばせるんじゃないかな...?」

固定砲台「協力...協調...分かりません」

杉野「無理だって、機械だぞ」

出久「...(機械でもAIだから成長できると思うけど...)」

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放課後...出久は固定砲台のことをどうにかできないかと考えて、1人残っていた。

出久「固定砲台さん。僕と話せないかな...?」

固定砲台「......なんでしょう。緑谷出久さん」

出久「1人で暗殺するより、みんなで暗殺するっていう事を考えてくれたかな...?」

固定砲台「私には理解できません。それにそもそも必要なことなのでしょうか」


出久「うんそれは必要だよ。まず僕ら1人では確実に倒せない。でもみんなでやれば、その分作戦を多く考えられて実行しやすい。固定砲台さんも僕らそれぞれの考え方を理解していないでしょ?きっと固定砲台さんが考えもしないような作戦を知れるかも」

固定砲台「...」


出久「僕ね、ヒーローが大好きで、ヒーローがどんなふうに事件を解決するかもよく調べるんだ。どんな優秀なヒーローでも必ず他のヒーローとあるいは警察と連携して、確実にヴィランを確保しているんだ。だから協力というのは大切なことだと思うんだ!」

固定砲台「...利点は理解しました。ですがそれをどう学べばいいのか分かりません」

出久「あっ...」


固定砲台「それになぜあなたは私に気を使うのですか?」


出久「...固定砲台さんも僕らと同じクラスメイトじゃないか。姿やレッテルだけで差別されるのは良くない。みんなで固定砲台さんと友達になって仲良くなりたいんだ。きっと固定砲台さんも友達が出来たらきっと楽しい学校生活になると思う」


殺せんせー「ええ、私もそう思いますよ。緑谷君、あとは先生に任せて君は早く家に帰りなさい。親御さんが心配しますよ」

出久「は、はい...また明日固定砲台さん」

そうして出久は帰路についた。


殺せんせー「流石緑谷君ですね。相手を思いやることは機械でも関係ない。では...始めましょうか...!!」



次の日、教室の着くと、体積が大きくなっている自律思考固定砲台が...そして

固定砲台「おはようございます!皆さん!ふふっ♡」

一同「ええええ!?!?!?」

殺せんせーの手入れより、改良されて笑顔で生徒達に話しかけている。


殺意には一切に手をつけていないが、協調性を手に入れたのだった。


寺坂「何騙されてんだよ。全部あのタコが作ったプログラムだろ。愛想良くても機械は機械。どーせまた空気読まずに射撃するんだろ、ポンコツ」


固定砲台「……おっしゃる気持ちはわかります、寺坂さん。昨日までの私はそうでした。ポンコツ、そう言われても返す言葉がありません」
 
彼女の目からは大粒の涙が流れており、画面もその心を表すかのように雨を降らしていた。
 
中村「あーあ、泣かせた」
 
原「寺坂君が二次元の女の子泣かせちゃった」
 
寺坂「なんか誤解される言い方やめろ!!」



竹林「いいじゃないか2D(二次元)……Dを一つ失う所から女は始まる」
 

磯貝「竹林それおまえの初ゼリフだぞ!?」
木村「いいのか!?」

出久(なんかメタイ!?)


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その後も固定砲台のハイスペックさで人気になっていく。

矢田「いろんなもの作れるんだね!じゃあさ今度花とか作ってみてよ!」

固定砲台「分かりました!!」

大人気の固定砲台に殺せんせーは

殺せんせー「先生とキャラが被る...」

渚「どこが!?!?」

殺せんせー「自分で改造してなんですが、これでは人気奪われかねない...みなさん!せんせーも人の顔くらい表示できますよ!!」

そういう時顔の肌を一部変えて顔の模様を表示した。

三村「きもいよ!!」

三村にキモいと言われて落ち込む殺せんせー...

出久「僕も顔真似とかしたな...」

茅野「なんの真似してたの?」

出久「オールマイトをね...」

渚「あ、あの画風の違う顔を真似するってできるの...?」


そう言われた出久は、顔を下げてから一気に上げた。その顔はいつもの顔ではなく、画風が変わったオールマイトそのものだった。

出久「私がきたぁ!!!」

杉野「えっ普通にすげぇ!」

茅野「というか骨格変わってない!?」

菅谷「顔だけオールマイトって気持ち悪いな」


出久「オールマイトを馬鹿にしたの...今...?」ユラァ

前原「緑谷はオールマイト信者だった!」

菅谷「別にオールマイトを侮辱したわけではないからな!?」

中村「ほれ、神崎ちゃん。フォローを」

神崎「えっ......えっと、緑谷君。さっきのオールマイトの真似とても上手だったよ。たくさん努力したんだね」

出久「ありがとう神崎さん!!!そう言ってくれた人は初めてだよ!!!本当に優しいんだね!!」

神崎「き、気にしないで...///」

褒められてすごい勢いで感謝する出久は神崎に近づいたため、神崎はいきなり距離が近くなったため頬を赤らめた。


殺せんせー「ナイスです中村さん」

渚・茅野「ゲスイ顔だ!!!」


片岡「ねえ、この子の呼び方決めない?固定砲台ってなんかさ...」

不破「じゃあ一文字取って“律”は?」

千葉「安直だな」

不破「可愛いじゃん!」

固定砲台「律......」

前原「お前はそれでいい?」




律「はい!嬉しいです!!」




カルマ「...寺坂の言う通り、殺せんせーのプログラム通り動いてるだけでしょ。機械自体に意志があるわけじゃない。あいつがこの先どうするかは……あいつを作った開発者が決める事だよ」

出久「......そっか...そしたら改造なしで協調性を知ってほしいな」

カルマ「機械なのに諦めないんだね」

出久「機械でもクラスメイトだから」

渚「うん...」

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しかし無情にもその日の夜に開発者が、殺せんせーに改造されたところを元に戻してしまった。

固定砲台「おはようございます、皆さん」
 
烏間「生徒に危害を加えないという契約だが、今後は改良行為も危害と見なすと言ってきた。君らもだ、彼女を縛って壊れでもしたら賠償を請求するそうだ」
 
殺せんせー「開発者とはこれまた厄介で……親よりも生徒の気持ちを優先したのですが...」

そして授業が始める。だが誰も集中できずに固定砲台の方を見る。

杉野(ダウングレードしたってことは)

磯貝(また始まるのか...)

寺坂(傍迷惑な射撃が...)

そして自律思考固定砲台が起動を始めた。生徒達は巻き込まれないために机に伏せる。そしてバンッ!!と銃火器が現れ......


なかった。


その代わりに綺麗な花が装填されていた。


固定砲台「花を作る約束をしていました。殺せんせーは私のボディーに、計985点の改良を施しました。そのほとんどはマスターが暗殺に不要と判断し、削除・撤去・初期化してしまいました。しかし学習したE組の状況から私個人は協調が暗殺に不可欠な要素と判断し、消される前に関連ソフトのメモリの隅に隠しました。」
 
殺せんせー「素晴らしい!つまり律さん、あなたは」


律「はい!私の意志でマスターに逆らいました!殺せんせー、こういった行動を反抗期と言うのですよね?律は悪い子でしょうか?」
 
殺せんせー「とんでもない。中学三年生らしくて大いに結構です」
 
せんせーは顔に丸を浮かべて答えた。クラス全員。律は本当の意味でクラスメイトになったと思った。


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その後も律はみんなと仲良く話していた。

律「みなさんと友達になれてよかったです。こんなにも気持ちいいものなんですね!緑谷さんの言う通りでした!」

一同「緑谷!?」


出久「ああ...あの時言ったことか。2日目の放課後、律さんと2人で話してたんだよ。みんなと友達になって協力する重要性についてね」

殺せんせー「せんせーが言いたかった事を全部言われてしまいましたよ!!」

出久「えぇ...」


律「緑谷さん、私には暗殺に関するデータしかありませんでしたが、緑谷さんの話を聞いて、ヒーローと警察の協力関係でヴィランを捕まえていた事件を調べました!それで暗殺以外のところで新しいタイプの協調性を学びました!」

不破「なるほど、ヒーロー目線からしたらそういう協調があるんだ...」

前原「流石ヒーロー脳」




竹林「緑谷...どうやら君もこちらの世界の人間だったようだね」

出久「こ、こちら?世界?」

竹林「だから君は彼女のことを気になって2人で話したんだろ?」


出久「よく分からないけど...気になったのは確かだね」

周りは“気になっている”の意味が違うと分かっているが、


神崎「...」


中村(おやぁ...)

殺せんせー(嫉妬ですかねぇ〜)

カルマ(他が盛り上がらせてるから、神崎さんも緑谷の事を結構意識し始めてるな)

杉野「ぬぉぉ...」

ちゃんちゃん☆


 
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