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牛乳をどんどん飲め

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第二章

 そして嫌いなピーマンも食べる様にしてスイミングスクールを続けた。すると小学六年の頃にはだ。
「明日香も大きくなったな」
「そうでしょ」
 唯はサラリーマンをしている夫の源一郎眼鏡をかけて優しい顔をした一七二センチ位の痩せた彼に話した。黒髪は奇麗に整えている。
「頑張ってね」
「ピーマンを食べる様になってな」
「それで運動もして」
 スイミングスクールでというのだ。
「牛乳もね」
「いつも飲んでるな」
「だからね」 
 そうしているからだというのだ。
「あの通りね」
「大きくなったんだね」
「今はクラスで真ん中位よ」
 そうなったというのだ。
「大きくなったから」
「だから背のことも言わなくなったんだな」
「そうよ、牛乳はね」
 この飲みものはというのだ。
「栄養の塊だから」
「沢山飲むとな」
「身体にいいし」
 それにというのだ。
「成長期に沢山飲むと」 
 そうすればというのだ。
「背も高くなるのよ」
「そうなるな」
「身体も丈夫になるしね」
「そういえば前より風邪ひかなくなったしな」
「だからね、これからもね」
「明日香には牛乳飲んでもらうか」
「そうするわ、そして私達も」
 自分達もというのだ。
「牛乳をね」
「飲んでいくか」
「そうしましょう」
「そうだな、僕達も牛乳飲んで」
「健康になってね」
「頑張っていこうな、仕事も家のこともな」
 夫は妻に応えてだった。
 実際に牛乳を飲んだ、妻もそうした。明日香はそれからも大きくなり誰からも小さいと言われることはなくなった。そして一家で飲んで皆健康になったのだった。


牛乳をどんどん飲め   完


                  2023・10・21 
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