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ドリトル先生の落語

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第二幕その二

「あの人はね」
「嫌われいますね」
「嫌いな人の芸なんて笑えないね」
「はい、むしろ見ただけで」
 その姿をというのです。
「ユーチューブの動画でもです」
「すぐに切りたくなるね」
「あの落語家さんはそんな人ですね」
「だから最近ね」
「お仕事全くないそうですね」
「そんなことばかり言って性根もね」
 こちらもというのです。
「非常にね」
「悪いので」
「だからね」
 それでというのです。
「あの人は嫌われて」
「もう芸以前ですね」
「それでね」
「嫌われていて」
「ああなったらね」
 それこそというのです。
「お笑いをする人として」
「おしまいですね」
「座に出る時に野球の音楽をかけるけれど」
「野球のですか」
「私を野球に連れてってね」
 それだというのです。
「アメリカでラッキーセブンにかかる」
「あの曲ですね」
「けれどそんな曲はね」
「あの人に相応しくないですね」
「そんな人だよ、一つのチームばかりでね」
「他のチームを馬鹿にする人は」
「本当の野球ファンじゃなくて」
 それでというのです。
「自分が知らなくても嫌われる様なことをする人は」
「お笑い芸人じゃないですね」
「あの人は落語家じゃないよ」
 先生は断言しました。
「只の嫌われ者だよ」
「それに過ぎないですね」
「そうだよ」
「だからもうお仕事がなくなって」
「それでね」
 そのうえでというのです。
「誰からもね」
「相手にされなくなっていますね」
「誰も嫌いな人には笑わなくて」
「助けもしないですね」
「何しろ自分が応援しているチーム以外の全部のチームを馬鹿にしているんだよ」
「それならそのチームの関係者全てからですね」
「嫌われるのも道理で」
 それでというのです。
「それで今はね」
「そうなっているんですね」
「そうだよ、他の人のお家に上がり込んでご飯を漁っても」
「面白くもないですね」
「むしろその行いを知っている人から見れば」
 そうすればというのです。
「人のご飯を食べても」
「面白くもないですね」
「座を観てもね」
「腹が立つだけですね」
「だからね」
 先生はさらに言いました。
「お笑いをする人はまずは」
「嫌われないことも大事ですね」
「クラスでも嫌われてる人が何かをしてもね」
「白い目で観られるだけでですね」
「それと一緒でね」
「お笑いをすると」
「嫌われることは絶対にだよ」
 それこそというのです。 
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