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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~

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第四百九話 混乱 その3

第四百九話 混乱 その3
無色主義。
それは何色にも染まらない自由な主義。
そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『紅軍連合』。
この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。

山から脱走した裏切り者、木藤リョウと密会し、セッ●スしていた疑いで、手足を縄で拘束されてしまった女性主義者、石川ユニ。
子島ルルコの時のような、ひどい拷問の予感に怯えるユニの姿に、多くのメンバーが石川ユニの有罪を確信する。
しかし、日加リュージから石川ユニの拘束を知らされた、能沢エーイチロウだけは、違かった。
エーイチロウは石川ユニの無実を証明するために、木藤リョウ捜索の任務に志願した。
エーイチロウの申し出に、紅軍連合のリーダー倉都テツオは難色を示す。
「実のところを言うと、今回の任務は新人達に任せたいと思っている、今のうちに教育や経験を積ませておかないと、いざとなった時に使い物にならないからな、わかるか?」
「木藤リョウが銃を持って山を出ていたとしたら?」
エーイチロウの提言に周りのメンバーたちの表情か凍りつく。
「なるほど、なくわないな、しかしエーイチロウ、お前はもう、戦士として完成され過ぎている、それにアズマ山の山火事を起こした罪で、お前は全国に指名手配されている、こんな小さな作戦でケーサツに捕まったら、我々の戦力が激減してしまう、わかるか?」
「なら、新メンバーがケーサツに捕まっても、木藤リョウに撃たれても、アンタはそれでいいってのか?俺たち紅軍連合は、少数派、マイノリティーのために戦う組織だろうが‼」「エーイチロウ、お前は自分の立場をわかっていない、ここに集まった新メンバーたちは皆、お前や俺たちの戦いをテレビニュースやパソコンで見て、ここに集まってきたんだ、俺たちベテランの戦士の存在がなければ、ここにいる新人共は今すぐ逃げ出しちまうかもしれん、特にエーイチロウ、お前は、いい意味でも悪い意味でも目立ち過ぎた、今、ケーサツやジエータイ、そしてBEI軍にとって紅軍連合で一番危険な日本人は、能沢エーイチロウ!貴様だ‼だからお前は作戦以外で山に下りるな、わかるか?」
「わ、わかったよ...でも、石川ユニは無実だ‼」
「その真偽を確かめるのが今回の任務だ、では木藤リョウ捜索メンバーをこれから発表する、尻澤エリコ、加藤モトヒロ、上松サトツ、理由地エルの四人に、木藤リョウ捜索の任務を与える、木藤が見つかったら、生きたまま捕獲してヴァサマ山に連れて来い‼わかるか?」
尻澤エリコ、現役ジャーナリスト。師匠を助けるために紅軍連合に潜入するも、その師匠はすでに死んでいた。
加藤モトヒロ、後に『加藤無双』と呼ばれる大量無差別殺人事件を起こす男。
上松サトツ、日本からグァイジを一人残さず殲滅するために紅軍連合に志願した男。
理由地エル、見た目は男だが、心は女性、性差別を日本から無くすために、紅軍連合に志願した。
尻澤エリコ、加藤モトヒロ、上松サトツ、理由地エルの四人はお互いの顔を見合わせて、困惑していた。
まだ外は昼前だ。
4人は登山装備に身を包み、山を下りる。
尻澤エリコが愚痴をこぼす。
「まさか、本当に新人だけに、任務を任せるとはねぇ」
理由地エルが任務の内容に疑問を呈す。
「僕ら四人で木藤さんを気絶させることは、可能です、でもどうやって山まで運べばいいんでしょうか?」
加藤モトヒロが理由地エルの疑問に同意する。
「それは俺も思った、死体を山に運ぶのはよく聞く話だが、ナガヌォベースはヴァサマ山の頂上付近にあるんだぜ?死体を運びながら山の頂上を目指すのは、かなり、無理のある話だよ」
上松サトツが3人の会話から結果論を導き出す。
「倉都テツオさんは、木藤リョウは生きたまま捕獲して山に連れて来いとは言ったけど、『殺すな』とは言っていない」
尻澤エリコがすぐにツッコむ。
「倉都テツオさんは、『生きたまま』って言ってたでしょ、それは無理矢理にも程があるわ」
上松サトツが反論する。
「でも、今、山で起きている問題は、裏切り者の木藤リョウが、石川ユニとセッ●スしたかどうかについてだ、なら僕たちが木藤から、事の真相を聞いて、それを携帯電話で山のみんなに伝えればいいだけのことだろ?そのあとで木藤は殺す」
加藤モトヒロが納得してしまう。
「確かに、そっちのほうが楽かもな、木藤に石川とセッ●スしたかどうかだけ、聞いて、録音して、それで、その場で殺しちまったほうが、帰りが楽だ」
尻澤エリコが反論する。
「私はもう、人殺しは嫌よ、それに石川ユニがもし、木藤とセッ●スしてたことが本当だったら、どうするの?私たちは石川ユニの、『自己反省』という名の拷問に加担することになるのよ‼」
四人の脳裏に都内のアパートで凄惨な拷問を受けて、死亡した子島ルルコの姿が浮かび上がる。
尻澤エリコがみんなに提案する。
「木藤リョウのことは、このまま見逃して、木藤は殺して川に流したってみんなにウソついて、石川ユニが木藤とセッ●スしてないって倉都さんに伝えましょう!そうすれば石川ユニは助かるわ‼私はもう、これ以上、自分の手を血で染めるようなことはしたくないのよ‼」
理由地エルが尻澤エリコの提案を却下する。
「ダメだ、仮にそのウソが倉都さんにバレたら、僕たち四人はそれこそ、子島ルルコの時みたいに拷問されて、殺されてしまう」
「理由地エルは、石川ユニに練炭こたつのこと、教えてもらうんじゃないの?」
「僕だって人殺しなんてしたくないさ、でも、この革命活動で山のみんなを欺けば、今度は僕たちが、紅軍連合に殺されてしまう、みんなもそれをわかっているはずだ」
理由地エルの言葉に、他の3人は誰も反論できない。
4人はそのまま、下山を続けた。

次回予告 混乱 その4

※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。
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後書き
次回もお楽しみに 
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