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神々の塔

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第二十一話 六歌仙その四

「そうな」
「そうなんか」
「そや、けれど立場に関係なくな」
「詩人になれるな」
「人はな。そやから忍者でもな」
「詩人になれるな」
「和歌も詠める」
 そうだというのだ。
「他の詩でもな」
「そういうことやな」
「ああ、それでやけど」
 ここでだ、シェリルは前から来た着物姿のミノタウロスの侍達をだ。
 ブリューナクの一撃で一掃したメルヴィルに強い声でこう言った。
「次の神霊さん達やが」
「それやな」
「確か歌人の人達やったな」
「和歌やな」
「そや、それもや」
 シェリルはさらに言った。
「六歌仙や」
「日本のやな」
「在原業平さん達や」
「絶世の美男子やったという」
「あの人もおられてな」
 そしてというのだ。
「私等を待ってるわ」
「そやねんな」
「だからな」
 それでというのだ。
「これからな」
「戦うな」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「勝たんとな、しかしな」
「それでもやな」
「今度は歌人か」 
 その六歌仙のことも話した。
「また独特な相手やな」
「そやな、この世界あらゆる神霊が存在して」
「その中にはな」
「歌人の方々もおられる」
「そやな」
 こう言うのだった。
「この世界は」
「ああ、ほなこれからな」
「その六歌仙と戦って」
「先に進もうな」
「是非な」
 こうした話をしてだった。
 そのうえでだ、全員でだった。 
 一行はその階を進みそうして六歌仙達が待っている階に入った。すると早速一人の若く美しい日本の平安時代の礼装の男がだった。
 前に出て来てだ、こう言ってきた。
「待ったいたよ」
「貴方が確か」
「在原業平だよ」
 神霊は自ら名乗った。
「この世界の神霊の一柱でね」
「六歌仙の」
「その一柱だよ」
「そうですね」
 綾乃はまさにと応えた。
「貴方は」
「そしてね」
「他の方々もですね」
「六歌仙だよ」
 そう呼ばれる神霊達だというのだ。
「術を使えば」
「和歌もですね」
「詠わせてもらうよ」
「そうして戦われますか」
「私達はね、ただ順番で」
 業平は戦う順番のことも話した。 
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