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ドリトル先生と桜島

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第二幕その五

「股間の部分が肥大化していたから」
「ああ、あの部分だね」
「雄、男の人なら絶対にある」
「あの部分が大きくなっていたんだ」
「寄生虫のせいで」
「そうだよ、やっぱり注意しないとね」
 どうしてもというのです。
「寄生虫には」
「怖いからね、寄生虫は」 
 王子も言ってきました、この日はこの時まで先生の研究室にいました。
「何かとね」
「そう、それでね」
「西郷さんもだね」
「苦しんでいたんだよ」
「あの部分が大きくなって」
「かなりね、西郷さんも何かとね」
 先生はさらにお話した。
「あったんだ」
「苦しんできたんだね」
「最初は剣術に励んでいたけれど」
「そういえば薩摩藩は強いことがだね」
「物凄く重要視されていてね」
 そうした藩だったというのです。
「剣術にもだよ」
「励んでいたんだね」
「武士の人は誰もがだったけれど」 
 剣術に励んでいたというのです。
「武芸全般にね、けれどね」
「薩摩藩はだね」
「特に励んでいてね」
 それでというのです。
「西郷さんも最初はそうだったけれど」
「それが駄目になったんだ」
「腕を痛めて」
「それでなんだ」
「剣術を出来なくなって」
 そうしてというです。
「学問や相撲に励む様になってね」
「僕達が知っている西郷さんになったんだ」
「そうだよ」
 その通りだというのです。
「あの人はね」
「そうしたことがあったんだ」
「その時学問に励む様に言ったのがね」
 その人はといいますと。
「大久保さんだったんだ」
「大久保さんは西郷さんの幼馴染みだったね」
「ずっと一緒にいてね」
「西郷さんを支えていたんだね」
「西郷さんがトップでね」 
 それでというのです。
「大久保さんが軍師だったんだ」
「そうした間柄だったんだ」
「それでね」
 その為にというのです。
「二人で薩摩藩を引っ張っていって」
「討幕を果たしたんだ」
「そうだよ、西郷さんは流されることもあったけれど」
 それでもというのです。
「大久保さんは何とかね」
「西郷さんを助けて」
「そして支えてね」
「軍師として活躍したんだ」
「西郷さんのね、最後は明治政府で袂を分かったけれど」
 それでもというのです。
「最後の最後までね」
「お互い一緒だったんだ」
「心はね」  
 そうだったというのです。
「あの人達はね」
「絶対の間柄だったんだ」
「まさにね」 
「それが西郷さんと大久保さんだね」
「大久保さんも武芸は秀でていなかったけれど」
 この人もというのです。 
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