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食べられる雑草

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第二章

 先生の話を聞いてそれで雑草と他の食材を集めた、その後で。
 青柳は真剣な顔でだ、細木に言った。
「いや、雑草でもな」
「そう言われるのでもな」
「ちゃんと食えるんだな」
「種類によってな」
「そうだな、まあ北朝鮮はな」
 あらためてこの国のことを話した。
「手当たり次第にな」
「とりあえず口に出来るならか」
「羊や山羊が食うものでもな」
 そうした草でもというのだ。
「何でも食って燃料だってな」
「火に使うあれもか」
「碌にないだろうしな」
「石器時代みたいだな」
「そうかもな」
 青柳も否定しなかった。
「あそこは」
「そこまで酷くてか」
「それでな」
 青柳は細木にさらに言った。
「ああなってるんだろうな」
「身体の中虫で一杯か」
「そうだろうな、まあ今回わかったのはな」
 それは何かというと。
「雑草でも食えるものがあるな」
「ちゃんとな」
「というか雑草って草はないってな」
「ああ、昭和天皇のお言葉だな」
「それぞれの草に名前があってな」
 そしてというのだ。
「特徴や役割がある」
「ちゃんとな」
「だから食えるものもあるんだ」
「それをわかることだな」
「ああ、そういうことだな」
 青柳はまた言った。
「そう思うといいオリエンテーションだな」
「そうだな、それじゃあ全部な」
 細木はその雑草達を見て青柳に話した。
「カレーに入れような」
「そうしような、まあカレーにしたらな」
「大抵食えるからな」
「その雑草に茸に山菜入れて」
 採ってきたそれ等をというのだ。
「そしてな」
「魚も釣ったしな」
「流石に兎や鳥は捕まえられなかったが」
 こうしたものは素人である学生達に捕まえることは無理だった、それで動物性蛋白質は川の魚位だった。
「そういうの全部入れてな」
「カレー食おうな」
「飯盒で飯も焚いて」
 こう話して二人は他のクラスメイト達と共にだった。
 雑草も入れたカレーを作って食べた、それはそれで美味いものだった。


食べられる雑草   完


                   2023・5・27 
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