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夢幻水滸伝

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第二百八十三話 財団を立ち上げてその八

「それがわかりました」
「メルヴィル様をご覧になられ」
「それで、ですね」
「おわかりになられたのですね」
「はい」
 そうだと言うのだった。
「まさに、ですが」
「ですが?」
「ですがといいますと」
「僕ちんはです」
 ジェーンは自分のことを話した。
「もう財団を立ち上げてです」
「運営されていますね」
「今の様に」
「そしてそれは順調です」
「そうですさかい」 
 だからだとだ、周りに話した。
「このままです」
「財団を動かされ」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「人を救っていき」
 そうしていきというのだ。
「そのうえで、です」
「ひいては世界もですね」
「世界も救われますね」
「そうされますね」
「そうします、しかし善政もですね」 
 メルヴィルのそれも見て話した。
「人を救いますね」
「そして世界を」
「そうしていきますね」
「世界の救い方は一つやないということでしょうか」
 こう言いつつだ、自分が治めるロードアイランド州にも勢力を拡大させんとしているメルヴィルを見ていた。
 そして遂にだった。
「メルヴィルさんの勢力圏に入る街や村がですか」
「はい、出て来ました」
「遂に」
「そうなりました」
「そうですね、使者を送って」
 メルヴィルの勢力拡大の方法についても話した。
「勢力への参加を促してですね」
「そうしてですね」
「勢力圏に収めていっていますね」
「街や村を」
「そうしていますね」
「平和的に」 
 そのやり方でというのだ。
「勢力を拡大されていってますね」
「そうですね、今までです」
「一戦も交えず勢力を拡大させておられるとか」
「戦はされますが」
「あくまで賊やモンスターとだけで」
「そうですね、そういえばです」
 ここでジェーンはさらに言った。
「賊やモンスターの問題はです」
「重要です」
「この世界においては」
「賊は各地にいますし」
「モンスターもいます」
「獣もですね」 
 こうした存在は当然このロードアイランド州にも棲息している、それでジェーンはここでこう言うのだった。
「僕ちんもこれからはです」
「モンスター退治をされるのですか」
「賊の征伐も」
「そうされますか」
「はい、そうした仕事もはじめて」
 財団の中でというのだ。
「そうしてです」
「そのうえで、ですか」
「民の危険を取り除かれますか」
「そうお考えですか」
「そうしましょうか、冒険者からです」
 この世界に多くいる彼等からというのだ。 
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