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八条学園騒動記

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第六百八十三話 大食の国その五

「コメント欄皆そう言うし」
「それならね」
「そうしようね」
 こう言ってだった。
 実際にトムは次の日クラスでクラスメイト達に実際にカナダ人がよく食べるかどうか聞くとだった。
 まずはアンネットがだ、素面で言ってきた。
「自覚ないの?」
「いや、ないって」
「食べるじゃない」
 こう言うのだった。
「カナダ人って」
「そうかな」
「あんたもね」
 他ならぬ彼自身もというのだ。
「そうじゃない」
「そうかな」
「あんた朝ご飯パン何枚食べるの?六枚入りの食パンね」
「一袋六枚のあれだね」
「その食パン何枚食べるの?朝に」
「六枚だよ」
 トムは答えた。
「それだけだよ」
「ロシアは四枚よ」
「そうなんだ」
「おおむねね」
 ロシア人はというのだ。
「それ位よ」
「それ位かしら」
 日本人の彰子もアンネットの横から言ってきた。
「大体ね」
「そうよね」
「朝はあまり食欲ないから」
「四枚よね」
「それ位よ」
「おかずも入れてね」
「朝のね」
 アンネットに対して応えた。
「それ位ね」
「それがよ」 
 アンネットはトムに顔を戻して話した。
「あんたはね」
「六枚って普通じゃないんだ」
「多いわよ」 
 実際二というのだ。
「本当にね」
「そうなのかな」
「ドーナツだってね」
 今度はアメリカ人その大食で知られる国のスターリングが言ってきた。
「トムおやつで五個は食べるね」
「普通じゃないかな」
「三個か四個位だよ」
 トムにこう返した。
「本当に」
「それだと少ないよ」
「少なくないから」 
 スターリングはすぐに反論した。
「本当に」
「カナダでは普通だよ」
「じゃあカナダ人が食べるんだよ」
「そうなるかな」
「鮭一匹食べるの普通?」
 アメリカと並ぶ大食の国中国から蝉玉が言って来た。
「それは」
「晩ご飯だとね」
「焼いたのをっていうのね」
「それ位食べないともたないよ」
「鮭って大きいでしょ」
 蝉玉は眉を顰めさせて言った。
「他にもおかずあるし」
「いや、メインだと」
 鮭がというのだ。
「一匹食べないと」
「駄目って言うのね」
「カナダだとね」
「中国でもそこまで食べないから」
「これで応え出たでしょ」
 アンネットはどうかという顔でトムに述べた。 
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