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大阪の昔の言葉

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第二章

「暮らすのがええならや」
「役人になるのもええな」
「公務員になるのもな」
「そやねんな」
「お役人もお役人で必要やしな」
 世の中にはというのだ。
「区役所の人もお巡りさんもいてくれんと困るやろ」
「消防署の人もな」
「そやからな」
「お役人が悪いかっていうと」
「全然ちゃう、まあ安定して生きたいなら」
「正直CGもイラストも浮き沈みあるわ」
 孫はこのことは少し苦笑いで話した。
「いつもよおさん儲けられるかっていうと」
「それでもやな」
「そうは限らんわ」
「そやな、そやからな」 
 それだけにというのだ。
「安定した生活送りたいなら」
「それならやな」
「お役人はええで」
「世の中に必要やし」
「アホが役人になるって言うても」
 大阪にはこの言葉があるがというのだ。
「それはあくまでや」
「儲けから見てやな」
「そのうえでの言葉や」
「そういうことやな」
「そのことは今言うな」
 自分の才能で儲けられる様になった彼にというのだ。
「よお覚えておくんやで」
「わかったわ、祖父ちゃん」 
 孫はそんな祖父の言葉に笑って応えた、そしてだった。
 大阪市から仕事を依頼されると快く引き受けた、そのうえで市長に対して笑顔で言った。
「これからも大阪の為に頑張って下さい」
「そうさせてもらいます」
 市長も笑顔で応えた、その仕事はギャラ自体は役所関係なので多くはなかった。だが今の彼は世の中に必要な人達の為の仕事が出来て満足だった。


大阪の昔の言葉   完


                    2022・9・20 
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