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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~

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第十七話 グレート断罪王 対 バラキエル!職場で本人にわざと聞こえるような悪口なんて言ってんじゃねぇよ!そうやって俺を精神的に追い詰めて自主退職させようとしてんだろ?そんなガキみてぇないじめしてる暇があるなら手動かせよ!時間で金が発生してるのに客が喜ばねぇようなことしてる給料泥棒は今すぐ紛争地帯で全裸のまま前転しながら地雷撤去でもしてろ!

「確かに俺は断罪王の力でヨシキを過去にタイムスリップさせた。このまま、お前がミサキと再会して不倫をしなければ、お前の嫁と子供は死なずに済むだろう…しかしそうはさせねぇ!」
 ヨシキの体は自分の意思とは関係なく、メイド服姿でビラ配りをするミサキの方向に歩いていく。
 「身体が勝手に…一体何が起きたんだ!」
 「俺がお前になっただけだよ」
 ヨシキの右目から石川マサヒロの顔が飛びだし、ヨシキは自分の体がなんらかの方法で石川マサヒロに操られていることに気付いた。
 「よ、よせ石川マサヒロ!俺はミサキを無視して嫁と息子の命を守りたい、頼む!人生をやり直させてくれ!」
 「ダメだ!俺はお前の体を使って今度こそミサキと一つになる!」
 そしてその日、石川マサヒロに体をのっとられたヨシキはミサキと再会し、不倫した。
 
 行為の後、ミサキのアパートのトイレの中でヨシキは頭を抱えていた。
 「石川マサヒロ…どうしてだ…せっかくタイムスリップできたのに…ミサキと不倫しなければ嫁と息子の命を救えるかもしれないのに…」
 「その通りだよ、お前はすでにミサキと不倫している最中に家族を失うという経験をした。その経験をもとに、お前は嫁と息子が死んでしまうはずのあの日ミサキと不倫せず、嫁と息子と一緒に東京都の外に避難していれば、お前は家族の命を救える。でも、それは俺が認めない。俺はお前にチャンスを与え、そしてそのチャンスをお前が掴む直前で破壊する。
 分りやすく言えば、お前の目の前にあるテーブルの上に置かれた御馳走の乗った皿をお前が食べようとした瞬間に俺が皿ごとその御馳走を地面にぶちまける。そうしてお前の精神に苦しみを与える。お前の望みが叶う寸前にその望みを断ち切るっ!それが俺のやり方なんだ!そしてお前の体を使ってミサキを味わい、最終的には妊娠させる…最高だな!」
 「なるほど…そういうことか、ミサキが妊娠していたのは…お前が俺の体を使ってミサキを妊娠させていたからなのか…」 
 「その通りだ!お前の体を直接支配した状態の俺がミサキと一つになる。ミサキが先ほど出産した子供は表向きはヨシキとミサキが不倫してできた子供だが、その事実は俺がヨシキの体を支配したことで生まれた事実!つまり、ミサキが白目むいて股を血塗れにして産んだガキは遺伝子学的にはヨシキとミサキの子供だが、真実を言えは俺に支配されたヨシキとミサキの子どもだということになる!
 つまり、この悲劇を生んだのは全ての平行世界でヨシキとミサキが結ばれていたのが原因!そして俺がお前の体を内側から支配することで全ての平行世界でミサキと結ばれた全てのヨシキの魂は俺になるということだ!
 つまりお前とミサキが不倫したのは今から全部俺のせいになったということだ!つまり、全ての平行世界で見た目がヨシキの俺はミサキと結ばれるが、すべての平行世界のヨシキの嫁と息子は見た目がヨシキの俺とミサキがラブホテルで愛し合っている最中にアン
ノウンが原因で焼き殺される!
 いいか、ヨシキ!全ての平行世界でお前の全てを支配し奪い、本来ならば俺と結ばれる運命にないミサキと一つになり、愛の結晶を創造する!それが俺の復讐だ!」

 つまり、ミサキが卵子に着床した精子は生物学的に言えばヨシキの精子であるということだ。
 石川マサヒロはミサキとセッ●スするためだけにグレート断罪王の力を使いヨシキの過去に干渉した。
 ヨシキの過去に干渉した石川マサヒロはグレート断罪王の力で魂だけの状態になりヨシキの体に侵入、支配する。
 石川マサヒロに体を支配されたヨシキはグレート断罪王の力で嫁と息子が生きている時間軸の世界に戻ることに成功するも、身体を石川マサヒロに支配されてしまっている。
 嫁と子供の命を救うために未来を変えようと願うヨシキと違い、ヨシキの体を支配している石川マサヒロはヨシキの体を使って愛するミサキと何度もセッ●スがしたいだけだ。
 結果的に、ヨシキは過去に戻るも嫁と息子が死ぬ未来は変えられず、石川マサヒロに体を支配された状態でミサキと不倫してまう。
 当然、ヨシキの嫁と息子はアンノウンと銀装天使の戦闘に巻き込まれ死亡。
 
 つまり、過去にタイムスリップしたところで石川マサヒロのミサキとセッ●スしたいという願いだけが叶えられ、ヨシキは過去に戻ることができても、何もできずに石川マサヒロに体を支配された状態で家族を失うということだ。
 そして石川マサヒロがグレート断罪王の力でヨシキの過去に干渉、肉体を支配、ヨシキの体でミサキと何度もセッ●スした結果、アルマロスのコックピット内でミサキはスピード受精、スピード出産。出産した子供は遺伝子学的に言えばヨシキとミサキの遺伝子を受け継いでいる。
 しかし、グレート断罪王の力でヨシキの過去に干渉し、ヨシキの体を支配した石川マサヒロがミサキとセッ●スしたという過去改変が成立してしまっているため、ミサキが白目を向いて血を流しながら出産した子供は生物学的にはヨシキとミサキの子どもであるが真実では石川マサヒロとミサキの子供ということになるのだ。

 そして、それがあらゆる平行世界において真実となるのだ。
                *
「じゃあ、石川マサヒロに過去を改変されたせいで石川マサヒロに体を支配された俺は…今の俺は一体なんなんだ?」
 ハスデヤのコックピットの中で意識を取り戻したヨシキは自分自身に向かって問いかけた。 
 すると頭の奥から石川マサヒロの言葉が返ってくる。
 「今、お前は迷っているよな、それすらも、もうすでに俺の思い通りってことだ。お前が自分自身で決めて行動したと思っていることも、今、息をしているのも全部、お前の体の持ち主である俺が決めたことなんだ」
 「俺は…俺はこれからどうすればいいんだよ!」
 「ミサキと一つになり子孫を残せた今となっては、お前はもう用済みだ。大体、いじめなんかするやつは地球に必要ない。というよりヨシキよぉ、お前どうして産まれてきたんだ?いじめとかで人に迷惑かける奴なんかが産まれてきていいわけないだろ!正直なんの意味もねぇんだよ!なぁ?お前、どうして産まれてきたんだよ!はっきり言って、いじめとかで人に迷惑かけるなら産まれてくるんじゃねぇよ!馬鹿野郎!生まれてくるな!バカ野郎!死ね!」
 「お…俺だって…俺だって好きで産まれてきたわけじゃないんだよ!」
 「そうだ!俺に許可なくこの世界に産まれてきたお前も悪いが、俺に許可なくお前を作った両親も悪い!そもそもお前が産まれこなければお前の嫁は死なずにすんだ!お前が産まれたせいで何の罪のない女が死んだ!本来であれば断罪王の名においてお前を誕生罪で死刑ししたいところだが、お前には俺に心と体を支配された状態で俺とミサキの子どもの面倒を見てもらうために生かしておいてやる!お前はこの先死ぬまでミサキと共に俺とミサキの子どもを育てるのだ!」
 「あ…ありがとうございます…」
 ヨシキはハスデヤのコックピットの中で自分の体を内側から支配している目には見えない石川マサヒロに向けて感謝の気持ちを伝えた。  
 その口から出た言葉が最初から石川マサヒロによって仕組まれていたことも知らずに。
 グレート断罪王の精神汚染攻撃によりハスデヤはアルマロスと同様に動きを停止した。

 「久しぶりね、石川マサヒロ君…」
 アルマロス・コカビエル・ハスデヤの三体の銀装天使を倒したグレート断罪王の背後にはいつの間にかマルヤマとヨシキの過去に垣間見た銀装天使バラキエルが立っていた。
 「バラキエル…貴様、ハルカだな…ミサキと同様に俺の愛を拒絶したこの狂人女が…しかし今となってはもはや人間かどうかも怪しいがな…」
 「あら失礼ね、私は人間よ。私が人間なのは学校が同じだった石川マサヒロ君が一番知ってるでしょ?」
 「それだよ!お前は俺と同い年でありながらマルヤマの過去にバラキエルを操縦した状態で出現した。つまりマルヤマが幼少期の時点から銀装天使を操縦できたハルカが俺と同い年であるわけがない」
 「あら失礼ね、私が幼少期からバラキエルを操縦できた可能性だってあるかもしれないわよ?」
 グレード断罪王が両手で持ったグレート断罪剣がバラキエルに向かって神速で振り下ろされる。
 バラキエルは全身から黒いバリアを発生させ、グレート断罪剣の攻撃を防ぐ。
 「ハルカ…貴様はいったい何者だ!」
 「そんなこと…私に聞かなくても断罪王の力を使えば簡単にわかると思うんだけど…そ
れとも…もしかして断罪王の力でも私のことがわからないのかしら♪」
 「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇぇぇッ!」 
 バラキエルが全身から放つ黒いバリアはグレート断罪王のグレート断罪剣の斬撃を何度喰らってもびくともしない。
 「どうやら図星みたいね。なら味わいなさい、私自身を」
 バラキエルが全身から放つ黒いバリアがグレート断罪王を飲み込む。
                *
 気がつけば俺は父親の石川タカユキが運転する車の後部座席に座っていた。
 そうだ、俺は高校を卒業して介護系の短期大学に進学して老人ホームに就職するも、そこを三ヶ月で退職したのだった。
 いや、俺は逃げ出したんだ、責任から。
 自分のミスのせいで利用者の、誰かの命が失われるのが怖かったんだ。
 全ては自分の将来に関してなにもかも中途半端にしか考えてなかった俺が悪い。
 だから俺は精神的に不安定な状態のまま、その老人ホームに電話で一方的にもう出勤したくないと言い放ち、それから二度とその職場には出勤しなかった。
 そして後の手続きは全部、母親に任せた。
 職場を自らの個人的な理由で退職し、身も心も疲労困憊していた俺はなぜか当時、母親が通っていた心療内科を勧められた。
 そう、当時俺の母親は婚活サイトで知りあった年収一千万の交際相手の男がスキューバダイビングの練習中に海でおぼれて死んだことでかなり落ち込んでいた。
 それもそのはず、その交際相手の男にスキューバダイビングを勧めたのは俺の母親だったからだ。
 そして交際相手の男が事故死したことに強い責任感を感じた俺の母親は大学時代の友人である信号機(あだ名)に勧められた心療内科に通い始め、いつの間にか俺もその心療内科に通わされていた。
 その心療内科の先生に俺は強迫性障害と診断され、薬をもらっていた。
 その薬を水と一緒に飲むと、あら不思議まったく眠れない、射精できない。

 ある意味、地獄だった。

 俺の母親が勧めた心療内科の薬で体調を悪化させられた俺の体を心配した俺の母親はなぜか離婚した元夫で俺の父親でもある石川タカユキに相談した。
 石川タカユキと電話している俺の母親はなぜか泣いていた。
 そりゃそうだ、自分が勧めたスキューバダイビングのせいで恋人を失い、お腹を痛めて産み、浮気性の父と離婚して女手一つで育て、多額の学費を払ってきたにも関わらず、外で働かず、心療内科の薬のせいでひたすら寝たきり状態の息子を見続けていれば気がおかしくなるに決まっている。
 母親からもらった電話の受話器から石川タカユキの声が聞こえてくる。
 石川タカユキは今自分が年の若い交際相手と暮らしている茨城県つくば市に建てた家に
一緒に住まないかと言ってきた。
 俺は気分転換にとりあえず母親のもとを離れ、石川タカユキの家に行くことにした。
 後に石川タカユキはこの時泣いていた俺の母親のことを病気だと言っていた。俺はそのとき自分の父親に初めて殺意を抱いた。
次回予告
第十八話 女は集団でクラスや職場で孤立してる男の悪口を言っていじめるのはやめろ!自分の主義主張があるのなら一人で正々堂々、そいつに悪口を言え!自分の言いたいことも一人で言えねぇ臆病者のウジ虫女どもは全員、俺と結婚して世界一幸せな家庭を築け!
 
 

 
後書き
次回もお楽しみに! 
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