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ハッピークローバー

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第九話 合コンの前にその十二

「やりたいんだよ」
「そういうものあの」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「そこはわかっておいてくれよ」
「十代の男の子は誰でもなの」
「明男だってそうだろ」
 かな恵の弟のことも言ってきた。
「あいつだって何かしてる時多いだろ」
「中学生でも?」
「中学生でも高校生でも同じだろ」
「そういえばお部屋に入る時ノックしろってね」
「言ってるだろ」
「ええ、それでノックしたら」
 そうして入ると言えばというのだ。
「待てってね」
「言われるな、そうした時ってな」
「抜いてるの」
「それでベッドの下とかにだよ」
 成海は場所の話もした。
「そうした本がな」
「あるの」
「アイドルの写真集とかエロ漫画とかがな」
「そうなのね」
「それは誰でもなんだよ」
 鳴海は言い切った。
「むしろそうじゃない方がな」
「おかしいの?」
「俺達の年代だとな」
 十代の少年はというのだ。
「そうなんだよ」
「そうなの」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「そこはわかってな」
「合コンやって」
「付き合えたらな」 
 その時はというのだ。
「一華ちゃん達にも宜しくな」
「そうなのね」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「そこはわかってくれよ、ただな」
「ただ?」
「紹介する奴もそうだけれどな」
 十代の少年だけあってというのだ。
「無理にとかはしないしな、機会があれば乗るけれどな」
「それでもなの」
「普通だからな」 
 それでというのだ。
「大人しい奴だけだよ」
「そこは安心していいのね」
「ああ、そのことはな」
「だといいけれどね」
「本当にうちの学園穏やかなカラーでな」
 それでというのだ。
「そんな奴もな」
「いないから」
「俺の友達にも」
「じゃあ安心していいわね」
「そうさ、けれど本当にな」
「頭の中はなのね」
「そういうことで一杯だからな」
 本能でというのだ、人間は確かに本能を持っているが十代の少年というものはそちらの本能に餓えているというのだ。
「覚えておいてくれよ」
「成海っちも?」
「それ聞くか?」
「駄目?」
「いや、それ言うと俺もな」
 かく言う成海自身もというのだ。 
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