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呼んだら

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第一章

                呼んだら
 福島大輔は今出張で会社があり住んでいる大阪から名古屋に来ていた、独り身なので出張しても家に戸締りをして出張先での仕事に専念出来た。
 それで仕事が終わって一緒に出張していた先輩の治田清治に笑って言われた。
「いい店知ってるから紹介しよか」
「酒ですか?」
「ちゃう、女の子や」
 治田は福島に笑って話した、治田は大柄で太い眉に日焼けした長方形の顔である。黒井髪の毛は短い。まるで柔道家の様な感じだ。
「わかるやろ」
「ああ、風俗ですか」
「そうあ」
 こう自分より少し背が低く痩せていて眼鏡をかけている小さい目の彼に言った。
「それをな」
「風俗ですか」
「自分独身で今は相手もおらんやろ」
「欲しいんですがね」
 福島は治田に笑って話した。
「ですが」
「そやな、けど男はな」
「そうした店に行くこともですね」
「やっぱりそうしたのは解消せんとな」 
 性欲、それはというのだ。
「そやからな」
「そうした店に行くこともですね」
「ええ、それで今日で仕事も一段落したし」
 出張先でのそれもというのだ。
「明日帰るしな」
「今日はですね」
「打ち上げの後」
 そこで飲んでというのだ。
「宿泊先にな」
「女の子を呼んで」
「楽しんだらどないや」
 そうして性欲も解消すればいいのだ。
「悪ないやろ」
「そうですね、俺ギャンブルも課金ゲームもしなくて」
「金使う趣味ないな」
「プレステとラノベと漫画とビール位しか金使うのないです」
「後は生活費やな」
「実家暮らしですしね」
 このこともあってというのだ。
「家に金入れて」
「後は自由やな」
「ええ、ですから」
 それでというのだ。
「風俗にお世話になる位はです」
「それやったらな」
「今日はですね」
「楽しんでくるんや」
「じゃあそのお店紹介してくれますか?」
「ここや」
 治田はここでだった。
 自分のスマートフォンを出してそこでネットで検索をしてその店を紹介した、福島も自分のスマートフォンでだった。
 その店を観た、そして仕事が終わり。
 打ち上げで名古屋のある居酒屋で飲んで食べてからだった。
 宿泊先のビジネスホテルに戻るとその店デリバリーヘルスのサイトをまた検索してこれはという女の子を見てからだった。
 店に連絡を入れた、すると店の者は彼に電話の向こうから言ってきた。
「ミオさんですね」
「はい、その娘です」 
 二十二歳となっている顔にぼかしが入っている露出の多い長い茶色の髪の毛の女の子の画像を観ながら応えた。
「今いけますよね」
「大丈夫ですよ」
 快い返事であった。
「じゃあ今すぐです」
「こっちにですね」
「行ってもらいますんで、うちのシステムは」
「もう知ってます」
 サイトで確認済だった。 
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