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星河の覇皇

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第七十九部第三章 不測の事態その四十六

「マウリアの領土を拡大や他国に強く出ることはです」
「考えてはいないですか」
「全く」
「そうした野心はないのですね」
「そうです、マウリアは元々です」
「領土的野心はですね」
「なく」
 希薄どころかだ。
「そうしてです」
「ジャバル副主席もですか」
「マウリアを豊かにしアウトカースト層の権利の拡大を考えていますが」
「領土はですか」
「関心がないです」
 ジャバル、彼もというのだ。
「ですからそちらの心配はです」
「ないですか」
「国境に備えはしています」
 連合とマウリアのそこにはだ。
「ですがそれはです」
「エウロパ、サハラに対するよりもですね」
「守りは軽いです」
「マウリアがそうした国家ではないからですね」
「はい、監視はしますが」
 それでもというのだ。
「私も制服組の方々もです」
「マウリアが攻めてくることはない」
「そう読んでいますので」
「だからですね」
「防衛ラインは備えていますが」
 それでもというのだ。
「マウリアについては」
「侵攻はないですか」
「そう見ています、ジャバル副主席も」
 その彼もというのだ。
「決してです」
「領土はですね」
「求めていません」
「では」
「はい、そちらの心配はです」
「しなくていいですか」
「これといって、そして」
 八条はさらに言った。
「マウリアへの防衛は」
「これからはですね」
「マウリアには技術でのセキュリティを固め」
「ことにあたりますか」
「どうしても技術が欲しいなら」
 それならというのだ。
「自分達で、です」
「革新していくべきですね」
「そうなります、我々にしましても」
「自分達で生み出していますね」
「そうです、文字通り九十九パーセントの努力と」
「一パーセントの閃きで」
「最先端の技術を生み出し続けています」
 エジソンの様にというのだ。
「ではです」
「マウリア、そしてエウロパもですね」
「自分達がです」
「技術を生み出して」
「手に入れるべきです」
 そうせよというのだ。
「我々も盗ませる訳にはいきません、ただ」
「ただ、とは」
「はい、若しもです」
 八条はここでどうかという顔を見せた、そうしてそのうえで今自分の前にいるスタッフに対して述べた。
「彼等が素晴らしい技術を生み出せば」
「それはですね」
「連合としましては」
「欲しいですね」
「そうなります、自分達はローテクでも渡したくないですが」
「相手がハイテクを生み出せば」
「欲しくなり」
 そしてというのだ。 
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