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ドリトル先生と幸せになる犬

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第十幕その十

「それでだね」
「いい行いにはいいものが返って来て」
 ホワイティは具体的に言いました。
「悪い行いには悪いものが返って来るね」
「これ本当に絶対だよね」
「外れたことはないわ」
 チープサイドの家族も言いました。
「天網恢恢疎にして漏らさずね」
「その言葉通りでもあるね」
「だから悪人は絶対に報いを受ける」 
 こう言ったのはポリネシアでした。
「そうなるのね」
「世の中悪人もいるけれど」
 深いお顔になってです、ダブダブは思って言いました。
「報いを受けない悪人はいないね」
「正義は遅刻するけれど欠席することはしない」
 こう言ったのはガブガブでした。
「まさにその通りね」
「悪人は絶対に報いを受ける」
 チーチーの言葉も確かなものです。
「本当にそうだね」
「そして彼等もだね」
「近く決定的な報いを受けて破滅するんだね」
 オシツオサレツも言いました。
「ふわりを捨てて散々醜いことをしてきて」
「その最後の報いが待っているんだ」
「いや、彼等は別の悪事を犯しているよ」
 先生はふわりのことから言う皆にお話しました。
「おそらくね」
「別の?」
「別のっていうと」
「それは何なの?」
「一体それは」
「何なの?」
「飼育放棄と本質は同じだよ」
 彼等がふわりにしたことと、というのです。
「彼等は自分達以外のものは何とも思っていなくておもちゃとしか思わないね」
「そこが問題なんだよね」
「エゴの塊でね」
「命の大事さをわかろうともしていない」
「そうした最低なところこそが」
「そんな人達だから」
 それ故にというのです。
「別の罪を犯していてね」
「それでなんだ」
「その悪事を犯していて」
「それによって破滅する」
「そうなるんだ」
「彼等は全く反省していなくて」
 ふわりのことで散々報いを受けてもというのです。
「僕が危惧していた様にね」
「何かやっているんだ」
「先生はそのことに気付いて」
「それで今言っているんだ」
「そうなのね」
「そうだよ、出来ればそうなって欲しくなかったけれど」
 それでもというのです。
「当たりそうだね」
「そうなんだね」
「先生は今もあの人達のことを気にかけているの」
「破滅して欲しくないって」
「その様にだね」
「うん、やっぱり反省してね」
 そうしてというのです。
「行いをあらためてくれたらね」
「最善だよね」
「何といっても」
「それはそうよね」
「反省したら」
「それでね」
「うん、それでね」
 さらにと言う先生でした。 
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