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ドリトル先生と幸せになる犬

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第八幕その四

「命を粗末にすることはね」
「そうだよね」
「それは問題外よね」
「どう考えてもね」
「それとこれとは別だね」
「飼えないなら新しい飼い主を探せるし」
 それが可能だというのです。
「吠えて五月蠅いならね」
「その原因を考えてね」
「それをなおしてくれる人もいるし」
「そこに連れて行けばいいし」
「五月蠅いから捨てるとかね」
「やっぱり最低よね」
「最初から愛情なんてないよ」
 先生は言い切りました。
「だからそんなことが出来るんだよ」
「もういらない、だね」
「それで捨てる」
「とんでもない冷酷さだね」
「ドライアイスみたいだよ」
「そう、心から愛情がなくて徹底的に自分勝手で冷酷な」
「僕も否定出来ないね」
 とても温和な先生でもです。
「そうした人達については」
「そうだよね」
「行いが見せてくれるから」
「それじゃあね」
「否定出来ないよね」
「残念ながらね」
 こうしたお話をしてでした、先生は大学に戻りました。この日は午前ハボランティアに出て午後は講義があったのです。
 それでまずはお昼を食べましたが。
 イカ墨のスパゲティ、とても沢山の量のそれとサラダを注文して食べましたが先生はそのパスタを食べながら一緒に食べる皆に言いました。
「いや、イギリスだとね」
「イカ墨どころかね」
「烏賊自体食べないからね」
「こうしたスパゲティもね」
「想像もつかないね」
「うん、日本に入ったのは三十年ちょっと前だったけれど」 
 それがというのです。
「今ではね」
「こうしてだね」
「普通に入って」
「それで食べられてるね」
「そうだよね」
「うん、それがね」
 まさにというのです。
「面白いね」
「そうだよね」
「普通に食べられるからね」
「このイカ墨のスパゲティも」
「そうなっているから」
「しかも美味しいからね」 
 そのスパゲティを食べてにこにことなっています。
「いいね」
「そうだよね」
「ただ食べるとお口の周りが真っ黒になるけれど」
「何しろイカ墨だから」
「そうなるけれどね」
「けれどその真っ黒なのがまたね」 
 イカ墨のそれがというのです。
「いいんだよね」
「面白いからね」
「烏賊の墨まで食べるなんて」
「しかも味がいいから」
「余計にね」
「そうだね、こうして食べて」
 そのイカ墨のスパゲティをです。
「美味しい思いをしよう」
「そうしようね」
「お昼は楽しく」
「そうして食べて」
「午後も頑張ろうね」
「そうしようね、それと」
 先生は食べながらこうも言いました。 
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