健康な犬でいられる理由
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第三章
「その分長生き出来ます」
「ストレスが一番寿命に悪いっていいますし」
「お家が平和で適度に散歩が出来ていて適度に食べられて快適に暮らせていたら」
「ストレスを感じないですね」
「家族の喧嘩を見て不安になったり悲しんだりしなくて」
それでというのだ。
「運動と食事で満足して」
「ストレスを感じなくて」
「快適ならです」
「身体も酷使しなくて」
「ストレスもです」
これもというのだ。
「感じないです」
「そういうことですか」
「そして温厚な性格なら」
「茶々丸って警戒心はあります」
だから誰かが家に来れば吠えて家族に知らせてくれる。
「ですが大人しくて優しくて」
「怒ったりとかはですね」
「人間にも他の犬にもないです」
「怒るとそれだけでストレスになります」
獣医は由美にこのことを注意する様に話した。
「ですから」
「厳禁ですね」
「生きものにも、ですが茶々丸君はです」
病院の診察の中でじっとしている彼を見つつ由美に話した、どんな生きものもそうだが茶々丸も病院も獣医も怖いので怯えてじっとしている。
「そうした子で怒らないので」
「ストレスもなくて」
「いいです、あと人の食べものをあげてないですね」
「はい、それは」
絶対にとだ、由美は獣医に答えた。
「うちは」
「それは犬の身体によくないので」
「しないことで、ですね」
「はい、そのこともです」
「茶々丸が今も元気な理由ですか」
「そうです、お爺さんでも健康なのは」
もっと言えば若々しいのはというのだ。
「そうした理由があります」
「そうなんですね」
「確かにお爺さんですが」
このことは事実でもというのだ。
「このまま大事にしてくれてストレスを感じないなら」
「もっと元気なままで、ですね」
「いられます」
「じゃあこれからも」
「はい、大事にされて下さい。性格もこのままでいられる様に」
獣医は由美に笑顔で話した、そしてだった。
診察を終えた、診察では何も言われなかった。そうして。
茶々丸と一緒に家に帰る時にだ、由美は自分と一緒にすいすいと歩く彼に対してにこりと笑って声をかけた。
「茶々丸、これからもその性格でいてね。私達もこのままでいくから」
「ワンワン」
茶々丸はその由美に顔を向けてにこりとした感じの顔を向けた、由美はその顔を見てまたにこりと笑った。そのうえで一緒に家に帰ったのだった。
健康な犬でいられる理由 完
2020・12・23
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