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逆男の娘

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第四章

「当たって砕けろだったんだよ」
「断わられると思っていたの」
「覚悟してたさ」
 土佐はそこは笑って話した。
「それもな」
「そうだったの」
「けれどな」
 それでもというのだ。
「もう断わられてもな」
「いいって思って」
「そのうえでな」
「私に告白してくれたの」
「そうだよ、朱奈ちゃん成績もいいし」
 学業もというのだ。
「薙刀部でも二段でエースだろ」
「そのこともあって」
「もう特攻みたいにな」
 まさに当たって砕けろでというのだ。
「コクだったんだよ」
「それで私が頷いて」
「嘘みたいだよ、けれどな」
「今交際してるから」
「これからも俺頑張るからな」
 朱奈に強い声で言った。
「宜しくな」
「ええ、私の方こそ」
 朱奈は土佐に笑顔で応えた、そうしてだった。
 男の服を着たまま彼との交際をしていった、だが。
 その彼も知らなかった、いつも男の服を着ている朱奈も。
 修学旅行の時同じ部屋の娘達は寝る前の朱奈の姿に仰天して言った。
「あの、ちょっとね」
「修学旅行で寝る時はジャージでしょ」
「それで寝るでしょ」
「だからその服は」
「かなりね」
「けれど私この服じゃないと」
 何と今の朱奈はかなり透けているネグリジェだった、丈は短く白く奇麗な太腿が露わになっている。そして純白のブラとショーツも透けて見えている。
 その姿でだ、朱奈は友人達に言うのだった。
「寝られなくて」
「そのネグリジェじゃないとなの」
「寝られないの」
「そうなの」
「ええ、寝る時は」
 どうしてもというのだ。
「これじゃないと」
「いや、それアウト過ぎるから」
「幾ら何でも」
「私達から見ても刺激強過ぎるから」
「女の子同士でも」
「正直ドギマギするから」
「もうそれこそね」
 どの娘も本気で言っていた。 
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