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逆境大好き

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第一章

                逆境大好き
 江戸川愛は地下世界統一の為軍勢を率いて戦っていた、その中で彼女はある人間の女騎士の武勇を見て言った。
「あの騎士強いな」
「そやな」  
 共にいる与謝野小雪もそうだと頷いた。
「装備もええし」
「こっちじゃ名門の出らしいな」
「そうなんか」
「バスカビル家のご令嬢や」
「あの大領主の」
「そこの長女さんとのことや、名前はマチルダっていうねん
「マチルダ=バスカビルか」
「そや」
 見事な金髪を後ろで束ねた緑の目の女だ、細く形がよく気の強い感じの眉で目もそうした風だ、唇は引き締まり鼻は高い。頬の形もいい。背は一六五程で銀の鎧と盾と小手にブーツの下は動きやすいシャツとズボンだ。持っているのはフレイムブレードである。
 その武装で戦いかなりの強さだ、それで愛は小雪に言った。
「あの娘いけるな」
「そやね、かなりの強さやで」
 小雪も彼女を見て言う。
「レベルはどれ位やろ」
「十四とのことや」
「十四か」
「まだ十七歳やけど」
「駆け出しの年齢やな」
「それでそのレベルや」
「将来有望やな」
 小雪は愛のそのワを聞いて言った。
「それやろ」
「しかもちゃんと教育受けててな」
「文字も読めるな」
「それで術の覚えも早いみたいやし」
「ほなあの娘は」
「頑張ってもらおうな」
 そのマチルダを見て言う、マチルダは見事な武勇を見せ活躍し勝利に貢献してくれた、しかもこの戦だけでなく。
 ことあるごとに戦場で活躍した、しかも。
 常に前線でしかも自ら志願して出て戦う、活躍が続いたので小隊長に抜擢されてもそれは同じで勇敢で武勇だけでなく。
 指揮官としても見事だった、それで愛は仲間達に笑顔で話した。
「あの娘ええな」
「そやな」
 桂玲もその通りだと答えた、今愛は自分の拠点の館の中でその玲と小雪そして国木田碧と共に飲んでいる。そうしつつの言葉だ。
「指揮官としてもな」
「そやろ、このままいったらな」
「軍の規模が拡大する程やな」
「大きな仕事任せられるわ」
「今は小隊長やけど」
「中隊長、大隊長になってもらって」
 そしてというのだ。
「やがてはな」
「将軍にもやな」
「なってもらおうってな」
「考えてるな」
「そこまでは」
「いいと思うわ」
 碧も言ってきた、言いつつ大きなハムにかぶりつき食いちびっている。
「わらわも」
「碧ちゃんもやね」
「あの娘は強くて采配もいいけえ」
 だからだというのだ。
「これからはじゃ」
「将軍にもやね」
「していくべきじゃ」
 こう言うのだった。
「是非。ただ」
「ただ?」
「何かいつもじゃ」
 碧は大きなジョッキにある赤ワインをごくりと一口飲んでからまた言った、実に言い飲みっぷりである。 
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