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ドリトル先生の競馬

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第八幕その九

「どの国も電力がかなり制限されるって」
「若し原子力発電をなくしたいなら」
 トートーも言います。
「今よりずっと我慢しないといけないってね」
「クーラーや暖房を我慢してね」
 先生は穏やかな声でお話しました。
「生きていくことになるよ」
「今よりずっと」
「そうなるんだね」
「原子力発電がないと」
「あの発電力が凄いことは事実だよ」
 このことは間違いないというのです。
「新聞を刷るにもテレビ番組を制作して放送するにも」
「電気って必要だしね」
「じゃあ原子力発電をなくしたら」
「その時は」
「まずそう主張する人達こそ」
 まさにというのです。
「第一に我慢することが人としての在り方だね」
「そうなるよね」
「自分達が言うならね」
「まず自分達がだよね」
「我慢すべきだね」
「新聞もテレビもなくてもね」
 結局というのです。
「今はインターネットもあるしね」
「そんなにいらないよね」
「特にテレビって電力使うし」
「番組制作して放送して」
「それならね」
「真っ先にテレビだね」
 原子力発電がなくなって電力を規制することになったらというのです。
「あれの放送を減らして」
「観ない様にしてね」
「我慢すればいいね」
「それで他の場所もね」
「食べるお店とかはいいにしても」
 こうしたお店はいいというのです。
「変なお店とかテレビはね」
「本当にだよね」
「テレビってよく原子力発電反対って人いるけれど」
「そうした人達こそね」
「我慢すべきよね」
「夏でもスーツじゃなくて」
 報道番組のお話をするのでした。
「着飾った和服みたいに暑いのじゃなくて」
「涼しい服着てね」
「撮影する場所の冷房もカットして」
「番組自体も減らして」
「テレビを観ない様にすればいいね」
「そうすべきだよ、まずテレビこそ」
 何といってもというのです。
「原子力発電を全て廃止したなら」
「使うべきじゃないね」
「その時は」
「そうだよね」
「それで日本でそうしたことを言う人達で不思議なことは」
 先生はクッキーを食べながら首を傾げさせました、挟まれているその中にジャムがたっぷりと入っている。
「日本の原子力発電は平和利用で北朝鮮はね」
「あそこも原子力発電あるしね」
「それどころか核兵器造ってるし」
「日本より遥かに問題だけれど」
「そっちの全廃は言わないのね」
「そこがおかしいよ、熱心に全廃を言うある作家さんは」
 日本にいるこの人はといいますと。
「決めつけと断定ばかりで」
「先生が絶対に言わない」
「そうしたことばかりなんだ」
「全然学問的でも論理的でもないね」
「自分の正義に酔っている様な人だから」
 だからだというのです。 
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