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ドリトル先生の競馬

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第四幕その十

「ジャガイモのスープどうですか?」
「とても美味しいよ」
 冷やした白いスープを飲みつつです、先生はにこりとして答えました。
「やっぱりジャガイモはいいね」
「他のジャガイモ料理もありますし」
「ジャーマンポテトもあるね」
「それにマッシュポテトも」
「本当にジャガイモ沢山買ったんだね」
「安かったんで」
 とにかくそれに尽きるというのです。
「それで、です」
「そうなんだね」
「一杯食べましょう」
「そうしようね、これだけジャガイモを食べたら」
 先生はスープを飲みつつこうも言いました。
「元気が出るよ」
「他の食材はあえてです」
「今日は置いてだね」
「明日に回して」
 それでというのです。
「今日はです」
「ジャガイモ料理をだね」
「楽しみましょう」
「そうだね、ご飯もね」
「ご飯にはジャガイモは入れていないですが」
「それはないね」
「ですがカレーはありますね」
 こちらはというのでした。
「日本ではカレーにジャガイモを入れますね」
「あれも美味しいね」
「近いうちにカレーも作りますから」
「そちらもいいね」
「何かイギリスではカレーばかり食べますね」
「そうなんだよね、何かイギリス人はね」
 先生はお家でもイギリス料理のお話をすることになりました。
「カレーを凄く食べるね」
「そうなりましたよね」
「インドを統治したことがあった関係からね」
「それでカリーが入って」
「カレーになってね」
「それからですね」
「日本にはイギリス経由で伝わったけれど」
 先生は今度はマッシュポテトを食べます、その潰されて味付けされたものを食べながら言うのでした。
「日本でも凄くよく食べるけれど」
「イギリスでもですよね」
「よく食べるね」
「実際にそうですよね」
「あれはすぐに食べられて」
 そしてというのです。
「栄養補給も簡単に出来るし」
「味もいいので」
「日本でもイギリスでもね」
「よく食べますね」
「そうだね、カレーは若しかすると」
 こうも言った先生でした。
「イギリスの数少ない誇れる料理かな」
「そうなりますか」
「元々はインドのものでもね」
 このことは事実でもというのです。
「それでもね」
「そう考えるとですね」
「うん、少し救われるね」
「イギリスはとにかくお料理の評判はよくないので」
「ビーフシチューはあってもね」
「あれもイギリス料理ですしね」
「それが日本ではね」
 笑いながらです、先生はこうも言いました。
「肉じゃがにもなるけれど」
「あれは凄い変化ですね」
「同じ食材を使っても」
「調味料を違えば」
 それでというのです。
「あそこまで変わるんですね」
「そういうことだね」
「そうですね」
「それにしても最近ジャガイモのことといい」
 ジャーマンポテトのベーコンを食べてそれでご飯を食べながらです、先生は自分のお箸を食べつつトミーにお話しました。
「ドイツと縁があるね、僕は」
「あっ、高等部の乗馬部のですね」
「彼ともお話をしているし」
「ドイツと縁が出来ましたか」
「どうもね、じゃあ今日のお酒は」
 笑いながらこうも言いました。 
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