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ガールズ&パンツァー もう一人の転校生

作者:stk
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最終話 別れと再会

私たちは去年まで白河女子高にいました。
そんな私たちが大洗女子学園に転校してきたのは、戦車道から逃げるためだったのですが、私たちは戦車道をすることになってしまいました。
一度は戦車道から逃げたけど、仲間がいた私はすぐにいつもの力を発揮することが出来た。
私たちは、今日で大洗の皆とはお別れ、でもいつかまた同じ仲間として共闘できる日があると私は信じている。
私たちは大洗の学園艦には乗らずに、白河女子高の学園艦に乗った。

翌日
「みんな、よくやった。これで大洗は廃校にはならずにすむ。」
全員が喜ぶなか、生徒会のメンバーは暗い顔をしていた。
「会長、あの事どうしますか?」
「伝えた方がいいんじゃない?」
「あのね、みんなには黙っていたんだけど、梨華さんたちが白河女子高に転校になりました。」
その瞬間、その場が静かになった。
「みんなに言い残した音声テープがあるわ。」
柚子はそう言いテープを再生した。
『やっほー。みんな元気?・・・これを聞いているって事は、私たちは転校したんだよね。私たちがいなくても何にも変わることは無いだろうけど、戦力が減ったのは大きいかな?・・・私たちはこれから白河女子高に戻って戦車道を続けようと思う。みんながもしも大狩流派祭に出るのなら会うかもしれないけど、その時はもう敵だから、本気で戦わせて貰うから。特にみほ、迷いがある戦車道でなんか私には勝てないからね。そのつもりで。最後に各チームにアドバイスを送るね。まずはカメさんチーム、分担を変えた方がいいよ。特に角谷生徒会長は砲手にね。ウサギさんチームは、落ち着いて事態に対応して。アヒルさんチームはより正確な照準あわせを目指して。カモさんチームは変な意地をはらないで、わからないことは、聞くこと。カバさんチームは、敵の弱点を見破る力をつけよう。レオポンチームは自動車と戦車の違いをしっかりと理解して練習に励んでね。それに個性豊かなメンバーの三人。戦車道はゲームとは違うから、その事を忘れないで。最後にアンコウチームはこのあと会長から貰う手紙を読んで。長々とゴメンね。じゃあね。』
私たちはいつもと変わらないりかりんを羨ましく感じた。
「こんなのってありなの?」
みほは涙目になっていた。
「しょうがないよ。梨華さんにも考えがあるんでしょう?」
そんななか一人だけ、いつもと変わらないのがいた。
「麻子は同じてないけど、寂しくないの?」
「そう言われても、今日もクラスで見たしな。」
その言葉を聞き、みんなが驚いた。
「どういうことだ。おい柚子、転校届けは受け取ったのか?」
「そう言えば受け取っていなかったかも。」
みほがいきなり走り出した。
それをみた私たち四人も追いかけた。

みほを追いかけてやって来たのは梨華とみほの寮であった。
「梨華、いるならここ開けて。」
みほは必死でドアを叩いていた。
「梨華はいませーん。」
中からは梨華の声ではなく裕香の声が聞こえた。
「西住殿、マスターキーを借りてきました。」
中が慌ただしく音をたてた。
「開けるよ。」
ドアを開けると散らかっている部屋、そしてテーブルの真ん中には転校届けが破かれた状況でおかれていた。
「いました。こっちです。」
優花里さんに呼ばれた方に行ってみると白河勢の九人がいました。
「梨華は転校したんじゃなかったの?」
みほの問いに梨華は答えずに、変わりに裕香が答えた。
「転校するつもりだったんだけどね、梨華のお母さんに止められちゃって、昨日の夜遅くに帰ってきたんだ。しかも梨華なんて転校しなくてすむなんて、声を上げて泣いちゃったんだ。」
「言わなくていいことは言わない。」
「すみません。」
「と言うことはりかりんもまた一緒に戦車道が出来るの?」
梨華は頷いた。
「良かったですね、西住殿。」
「うん。これからもヨロシクね。」
みほが梨華に手をさしのべてきた。
「此方こそヨロシク。」
二人は手を握りあった。
「ところで梨華は私たちにはなんて伝えようとしたの?」
梨華が顔を赤らめて、
「言いたくなかったから手紙でかいたのに、言わなければ駄目か?」
「うん、駄目。」
梨華がため息をついてから、
「私はあなたたちと一緒に戦えて、超嬉しかった。あのみほをここまで成長させたのはアンコウチームのおかげです。出来ることなら転校はしたくないですが、私たちもあなたたちと公式戦で戦ってみたい。それに」
顔を一層赤らめて、
「私はあなたたちの事が大好きです。」
梨華は恥ずかしい気持ちを隠しきれずにいたが、
「今後もこの関係が崩れないことを願います。」
梨華が読み終えて、私たちは気付かないうちに、涙を流していた。
「梨華が私たちのことをそんな風に思っていてくれたなんて、凄く嬉しいです。」
「今日は梨華の家でご飯にしようか。」
「「「賛成。」」」
白河勢の八人がそれにのってきた。
「いいよね?」
私は梨華に確認をした。
「もちろん。」
梨華はすぐにオッケーをしてくれた。
今日の夜は長そうだな。 
 

 
後書き
今まで読んで頂きありがとうございます。
皆様の支えがあり、ここまで書けました。

最終回はこんなかたちですが、一様二部も予定してます。
ですが、もうひとつの小説もあるので、要望がなければ、これにて完結とさせて頂きます。
そんなわけで要望の期限は今月中とさせて頂きます。
それではまたいつか会いましょう。 
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