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オズのキャプテン船長

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第十一幕その七

「急がないしね」
「それならわしと一緒にだよ」
「この国で楽しく遊んで」
「そしてだよ」
「都まで戻ればいいわね」
「そう、丁度今別のお客さん達も来ているしね」
「お客さん?」
 トロットはお客さんと聞いてでした。
 まさかと思ってです、リンキティンク王に尋ねました。
「ひょっとして案山子さんと樵さん?」
「おや、わかったのかい」
「実はここに着く少し前にね」
 その時のこともお話するトロットでした。
「あの人達のお話をしていたのよ」
「おや、そうだったのかい」
「丁度ね」
「噂をすれば何とやら」
 リンキティンク王は楽しそうに言ってきました。
「そう言うし」
「それでね」
「まさかと思ったのだね」
「ええ、そうだったわ」
「そしてその言葉通りにだね」
「ええ、こうしてね」
「案山子さん、樵さんとだね」
「会えるのね」
 笑顔で言うトロットでした。
「そして一緒に遊べるのね」
「それは何より、では」
「ええ、案山子さんと樵さんのところにね」
「一緒に行こう」
 こうお話してでした、そのうえで。
 皆はリンキティンク王の案内で案山子と樵がいるところに案内しました、するとまずはボボ王子がです。
 湊を出たところで出て来てこう言ってきました。
「王、今です」
「今?どうしたのじゃ」
「案山子さんと樵さんが王宮に入りましたよ」
「アスレチックからか」
「はい、移動しましたよ」
「そうなのか」
「ですから案山子さん達にお会いしたいなら」
 そうならというのです。
「あちらにね」
「行けばいいか」
「丁度皆も戻ってきたし」
 ボボ王子はこのことからも言うのでした。
「いいタイミングでは」
「そうじゃな」
 リンキティンク王はボボ王子のその言葉に頷きました。
「それではな」
「今からね」
「あの国に行ってな」
 そしてと言ってです、そのうえで。
 皆は王宮に入りました、するとそこに案山子と樵がいてそれで皆に笑顔で挨拶をして迎えてくれました。
「いや、元気そうだね」
「楽しい旅をしてきたみたいだね」
「うん、とても楽しかったよ」 
 モジャボロが二人に満面の笑顔で応えます。
「オズの国の海の色々な島を巡ってね」
「色々な生きものにも会ってお話をしてね」
 教授もにこにことして言います。
「何かとね」
「楽しかった」
「そうなのだね」
「本当にね、そして」
 それにと言う教授でした。
「恵梨香達もオズの国の境を見たしね」
「それはいい経験だったね」
「いいものを見られたね」
 案山子と樵は教授の今のお話に笑顔になりました、そのうえで言うのでした。 
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