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オズのキャプテン船長

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第九幕その二

「今回の冒険ではね」
「そこまで行くかどうかは」
「わからないね」
「行こうと思ったら」
 その時はとです、船長は二人にもお話しました。
「行けるよ」
「今回の冒険でもなんだ」
「そう、行けるよ」
 実際にというのです。
「行こうと思ったらね」
「そうなんだね」
「行くのもいいね」
 船長は二人のお話を聞いてそうしてでした。
 意外と乗り気になってそうしてこうも言ったのでした。
「じゃあ行こうか」
「そういえばね」
 恵梨香達と一緒にです、海を観ていたトロットが言ってきました。
「私達はそこまで行ったことがあったけれど」
「それでもだね」
「恵梨香達はね」
 まさにというのです。
「行ったことがないわね」
「はい」
 実際にとです、恵梨香はトロットに答えました。
「そこはまだ」
「そういえばそうだね」
 カルロスも頷きました。
「僕達オズの国の境には行ったことがないね」
「出入りはいつも時計塔の渦からだし」
 神宝は自分達のオズの国の出入りのことも言いました。
「海についてはね」
「海はよく言ってるけれど」
 今もとです、ジョージは思うのでした。
「境まではだったね」
「そう思うと」
 まさにと言ったナターシャでした。
「若し行くことが出来れば」
「そうだね、じゃあね」
 船長は恵梨香達のお話を聞いてそれならと頷きました。それで皆に対して満面の笑顔でこう言ったのでした。
「境も行こうね」
「そうしてくれるんですか」
「いい機会だよ」
「いい、ですか」
「こうした話が出たこともね」
 それもというのです。
「いいことだから」
「それで今回は、ですか」
「オズの国と外の世界の境までね」
「今からですね」
「行って」
 そしてというのです。
「ヨルムンガルドに会いに行こう」
「わかりました」
「さて、それではね」
 早速です、一行はです。
 海の方のオズの国と外の世界の境に行くことも決めました、そしてこのお話が終わってからでした。
 三時のティータイムになりました、そこでトロットが出したものは。
 ロシアンティーに杏仁豆腐、チェリーパイに三色団子でした。そしてお団子の一緒にブラジルのお菓子ゴイアバーダもあります。
 その組み合わせについてです、テーブル掛けに出したトロットが言いました。
「今日は恵梨香達五人をね」
「お茶とお菓子にですか」
「出してくれたんですね」
「そういえば全部ありますし」
「それを皆で楽しむ」
「だから出してくれたんですか」
「そうよ、それでね」
 今からというのです。
「飲んで食べましょう」
「わかりました、ただ」
 ここで、です、恵梨香はロシアンティーを手に取ってからトロットに対してこんなことを言いました。 
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