| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

オズのキャプテン船長

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五幕その二

「恐竜、あの鯨、大きな魚、烏賊や蛸とね」
「色々言われてるんですね」
「シーサーペントの正体については」
「恐竜だけかと思っていたら」
「色々言われてるんですね」
「その辺りは」
「うん、わしも色々聞いたよ」
 外の世界で船に乗って世界中を旅しているその中で、です。
「シーサーペントについては」
「私も恐竜かしらって思っていたけれど」
 トロットも船長に言います。
「そこは違うのね」
「そうだよ、では明日には島に着くから」
「ええ、島に入る用意もね」
「していよう」
 こう言ってでした、そのうえで皆で泳ぐゼウグロドンを観ながらです。
 夜は寝てそうしてでした、朝にその島に到着しました。その島はといいますと。
 一面ジャングルに覆われていました、ビリーナはそのジャングルを見ていいました。
「ううんと、このジャングルは」
「アマゾンだね」
 教授が答えました。
「あのジャングルは」
「そちらのジャングルね」
「ジャングルも色々でね」
「そういえばそうね」
「オズの国にも幾つかジャングルがあるけれど」
「その中でなのね」
「あれはアマゾンのジャングルだよ」
 教授はさらにお話しました。
「木を見ればわかるよ」
「木をなのね」
「うん、アマゾンはとにかく雨が多くてお水も多くて」
 それでというのです。
「独自の木が生い茂っていて」 
「ああした感じなのね」
「そうなんだ、中にいる生きものもね」
 彼等もというのです。
「他のジャングルと違うんだ」
「じゃあその中に」
「今から入るね」
「そうしようね」
 船長も言ってでした、皆で今度はアマゾンの島に入りました。そうして島の中を観て回ると、でした。
 鬱蒼と生い茂っていてお空さえ見えないジャングルの木々の間には色々な蔦がかかっていたりしていてです。
 手足と尻尾が細長いお猿さんや小さい豹を思わせる柄のネコ科の獣達がその上を走り回っています、そして緑色の蛇がボールみたいになって木の枝にいます。
 その中を観て恵梨香達は言いました。
「アマゾンよね」
「そうだね」
「まさにね」
「ここはアマゾンだね」
「外の世界の」
「あのジャングルね」
「そう、ここはアマゾンだよ」
 船長も五人にその通りだと答えます。
「この中にいる生きもの達もね」
「全部ですね」
「アマゾンの生きものなんですね」
「そういえば動物園でも観ました」
「あのお猿さんはクモザルで」
「ネコ科の獣はオセロットですね」
「そしてあの蛇はエメラルドボアだよ」
 船長は蛇の名前を言いました、そして赤と緑や黒とピンクのとても奇麗な小さな蛙や黒と白、赤のストライブの蛇も観て言いました。
「ヤドクガエルにサンゴヘビだね」
「何時見ても奇麗ですね」
「外の世界じゃ毒がありますけれどね」
「蛙も蛇も」
「けれど奇麗ですね」
「もう観ていてうっとりします」
「こうした生きもの達もいて」
 今度は、でした。
 赤茶色の毛のバクにです、首輪を思わせる白い模様がある焦げ茶色の毛の豚に似た生きものも観て言いました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧