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おぞましい見当違い

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第三章

「そしてや」
「そうしてやな」
「召喚された悪魔や天使は送り返す」
「動けなくしてやな」
「そや」
 アグアルーザはカブラルにさらに話した。
「それぞれの世界の扉に放り込んでな」
「倒していくな」
「そして所長のとこまで行って」
 そうしてというのだ。
「最後はな」
「所長を取り押さえる」
「そうするで」
「わかったわ」
「しかしな」 
 エイプをハンマーで殴って戦闘不能にしてからだ、彼はカブラルに話した。
「幾ら奥さんが浮気してもな」
「それでやな」
「おかしくなるか」
「仕事も行き詰ってな」
「そうなるんやな」
「好きな相手に浮気されたらな」
「やっぱりダメージでかいか、そういえば」
 アグアルーザはここでこんな話もした。
「わいが住んでたあっちの世界のアンゴラでな」
「そうした話があったか」
「隣の家の旦那さんしょっちゅう浮気してや」
 そうしてというのだ。
「奥さんヒス起こしてたわ」
「それと一緒や、やっぱりな」
「奥さんや旦那が浮気したらか」
「心にダメージ受けるで」
 そうなるというのだ。
「そこに仕事のことも重なるとな」
「余計にやな」
「そうなるわ」
「それでおかしくなってか」
「こうもなるわ、幸いガスはもうなくなってる」
 撒布されているそれはだ、それで二人も防毒マスクなぞ着けずにそのうえで果敢に動き戦っている。
「無事にな」
「やってくか」
「そうしよな」
 二人でこう話してだった。
 そうしてモンスターや獣、植物達をダメージを与え行動不能にしていきつつ所長を探した、その途中獣性を開放された天使や悪魔達とも戦った。
 その彼等も行動不能にしつつだ、アグアルーザはこんなことを言った。
「天子も悪魔も理性がないとな」
「変わらんな」
「外見はちゃうが」 
 それでもというのだ。
「同じやな」
「凶暴でえらく強い」
「そんな連中になるな」
「ほんまにな」
「そのこともわかったな」
「今ここで戦っててな」
「ほんまにそやな」
 こんなことも話した、そしてだった。
 その中でアグアルーザはカブラルに真剣な顔でこうも言った。
「所長は何処におるか」
「実験室や開発室は調べた」
 既にとだ、カブラルも話した。
「そうしたけどな」
「そこにはおらんかった」
「他の部屋も調べたけど」
「後は所長室やな」
「そこだけやな」
「ほなな」
「研究室行こうか」
「そうしような」
 そうして所長を拘束し今回の事態を収めようとした、そうして二人で様々なモンスター達や異世界から来た者達を行動不能にしつつだった。
 二人は遂に所長室に入った、そこは所長室であると共に様々な実験施設もある広い部屋であった。その部屋の中に。
 病んだ目のオークの白衣の男がいた、男はぶつぶつと低い声で言っていた。
「何だ一体」
「何だもないわ」
 アグアルーザは所長に冷たい声で返した」
「今回の騒ぎのことで聞きたいことがある」
「話すことはない」
 所長はアグアルーザにぶつぶつとした声で答えた。 
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