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竜獅子の願い

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第四章

「今からな」
「あそこにある洞窟に入るな」
「そしてやな」
「竜獅子を倒す、けどな」
 ここでだった、ニャメは。
 丘の周りにいるモンスターや獣達を見てベッシーに怪訝な顔で話した。
「何かおかしいな」
「?そういえば」
 ベッシーはニャメの言葉を聞いて丘の周りの彼等を見て言った。
「妙にな」
「訓練されてる感じがするやろ」
「動きや配置が」
「戦闘の時は気付かんかったけれど」
 それでもというのだ。
「今はな」
「気付いたな」
「動きは野生のままでも」
「配置はな」
「獣やモンスターの考えか」
「ちゃう、軍隊みたいや」
「そやろ」
 ニャメはまさにと言った。
「あの配置はな」
「竜獅子は高度な知能を持つけど」
 このことは先程の竜獅子を見てもわかることだ、人の言葉を理解し会話も可能だ。術を使うことも出来る。
「けどな」
「戦術まではな」
「人のそれはな」
「使わん筈や、あの配置は」
「軍隊みたいやな」
「もっと言えば賊やな」
 軍隊よりもそれに近いというのだ。
「それやな」
「賊な」
 そう言われるとだ、ベッシーは丘の周りの獣やモンスター達をさらに見た、そのうえでニャメに答えた。
「どっちかと言うとな」
「そっちやろ」
「そっちに近いな」
「これはな」
 ニャメはさらに言った。
「おかしいな、どうも」
「獣やモンスターにしては」
「何かあるんちゃうか」
「ほなここはどうするんや」
「このまま丘に忍び込むよりも」
 それよりもとだ、ニャメはベッシーに話した。
「様子見るか」
「そうするんやな」
「ここでな」 
 こう言ってだった、ニャメはベッシーと共にすぐに洞窟に向かうことはせず。
 暫く様子を見ることにした、するとだった。
 暫くしてすぐにだった、洞窟から柄の悪い鰐人の男が出て来た。質の悪い革の鎧に剣を持っていてシャツとズボンそれにブーツを身に着けている。
 その男を見てだ、ニャメはベッシーに話した。
「あいつ捕まえるで」
「そうしてやな」
「あいつから話を聞きだすか」
「そうするのがええな」
「あそこ獣やモンスターの巣やろ」
 このことをだ、ニャメは指摘した。
「あの竜獅子さんが言うには」
「洞窟の竜獅子がおるな」
「何でそこから人が出て来るか」
「それも平気な顔でだ」
「その時点でおかしいわ」
「丘の周りの獣やモンスターの配置の仕方といい」
「そやからな」
 そうしたこともあってというのだ。 
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