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ドリトル先生と姫路城のお姫様

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第九幕その十

「凄いものだね」
「お城の中での宴だから」
 最後にポリネシアが言います。
「余計に素敵ね」
「全くだよ、ライトアップにイルミネーションに花火もあるし」
 先生も笑顔でお話します。
「提案してよかったよ」
「そうだね」
「それじゃあね」
「宴が行われるのを待とう」
「そうしようね」
「今はね」
 皆も先生に応えます。
「よし、じゃあね」
「今は宴の日を指折りして待とう」
「僕達は羽根だったり前足だったりするけれど」
「蹄とかね」
「けれど指折りして待とう」
「そうしていようね」
「是非ね、それで宴の日はね」
 それは何時かといいますと。
「まだ決まってないね」
「あっ、確かに」
「どんなものにするかは決まったけれど」
「お料理にしても」
「その日は決まってないね」
「そうだよね」
「これがね」
 皆も先生のその指摘に応えます。
「それが決まってないのかな」
「というか僕達聞いてない?」
「これは困ったね」
「ちょっとね」
「どうしたものかな」
 また言う先生でした。
「このことは」
「ううん、どうしたものか」
「あちらから何時やるって言うかな」
「そうしてくれるかな」
「実際に」
「どうかしら」
「それも待つことになるかな」
 先生はこうしたことでは基本自分から動かない人です、それで今もこうしたことをおっとりとした口調で言うのでした。
「今は」
「まあ聞くにしてもね」
「ちょっとだしね」
「じゃあね」
「今は待っていよう」
「そうしていようね」
「とりあえずは」
「まあそれでいいんじゃないかな」
 王子もこう言います。
「僕もそう思うよ」
「ここで自分から聞くとね」
「日本ではね」
「どう持ってなるからね」
「そう、日本は奥ゆかしいというかね」
「そうしたことは自分からあまり聞かない」
「そうした国だから」
 それでと言うのでした。
「じゃあ今はね」
「待っていよう」
「また連絡が来るよ」
「招待状とかがね」
 皆でこんなお話をして待つことにしました、すると次の日先生が皆と一緒に大学の研究室にいて論文を書いているとです。
 そこにある人が来ました、その人はといいますと。
 今度は手の目でした、手の目は手の平にある目で先生を見ながらお話しました。 
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