ドラゴンパピー
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第一章
ドラゴンパピー
シャーデー=チュツオーラとフルル=パランギョは今はシャーデーの神託でナイジェリアのラゴスに来ていた。
二人はラゴスに入るとすぐに街のギルドに旅の冒険者と身分を隠してそのうえでシャーデーの神託でありそうな依頼を探したが。
ここでだ、ある依頼を見てシャーデーは言った、
「この依頼皆無視してるな」
「確かに」
フルルもギルドの中を見回して言う、見ればだ。
誰もその依頼は見えていても見ようとしない、それで言うのだった。
「この依頼については」
「なかった様にしてるな」
「それは何故か」
それを言うフルルだった。
「やっぱり」
「当然と言えば当然やな」
「こんな依頼受けたら」
「危険なことこの上ない」
シャーデーはジャガーマンのその顔を鋭くさせて述べた。
「これ以上はないまでに」
「というかこんな依頼よく出たわ」
フルルはこうも言った。
「私はこのこと自体がな」
「凄いて思うか」
「そや」
「まあそう言うとな」
どうかとだ、シャーデーも思い言うことだった。
「私からしてみてもな」
「思うことやな」
「幾ら何でもな」
それこそというのだ。
「ペットのドラゴンを探してくれ、か」
「ドラゴンってな」
それこそとだ、シャーデーはまた言った、
「ペットにするものか」
「これシェリルさんに聞いてみるか」
フルルはクールな顔で貝殻を出して、そしてだった。
実際にドラゴンマスター即ち普通のモンスター達だけでなく強力なドラゴン系のモンスターまで無理なく操ることの出来る職業であるシェリルに連絡を取った。
そうして彼女に聞いてみるとだった。
「死にたいのってな」
「今言われたか」
「実際に」
「まあそやろな」
シャーデーも言われて納得することだった。
「それはな」
「そやな」
「普通にドラゴンなんてな」
「ペットにするもんちゃうな」
「モンスターの中でも」
それこそというのだ。
「ドラゴンはな」
「特に強力な種類やからな」
「そんなのペットとか」
「そうする人の正気疑うわ」
「それこそな」
「それ自体も大概やし」
「ギルドが受けるか」
シャーデーは腕を組み難しい顔で述べた。
「よお受けたな」
「ドラゴンって相当なレベルのモンスターやないとな」
「相手にならんわ」
「どんな種類のドラゴンでもな」
「そんなのペットにする人も大概やが」
「依頼出すのもあれで」
「それを受けるここのギルドも」
どうかしているとだ、心から思うことだった。
だがその誰もが無視している依頼を見てだ、シャーデーはフルルに対して真剣な顔を向けて言った。
「けれどな」
「この依頼がか」
「私の神託やな」
「そうなんやな」
「そやからな」
それでというのだった。
「この依頼受けるか」
「そうするんやな」
「本来なら軍の精鋭送る話やが」
相手がドラゴンであるだけにだ、とにかく並のもっと言えば並以上の冒険者では太刀打ち出来ないからだ。
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