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ドリトル先生と姫路城のお姫様

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第七幕その五

「お城を飾ることと催しもね」
「それもだね」
「しっかり考えていくね」
「これからは」
「来週の日曜までに」
「そうしていこうね」
 こうお話してでした、先生は皆と一緒に晩ご飯を食べました。今日のお料理はキャベツを細かく刻んでアンチョビーとガーリックで味付けしオリーブオイルで炒めたものと鱈のフライ、玉葱と人参のコンソメスープです。
 そのお料理を前にして先生は言いました。
「いや、今日も美味しそうだね」
「そうよね」
「キャベツの炒めものといいね」
「スープも美味しそうだし」
「鱈のフライもいいし」
「楽しめそうだね」
「そうだね、今日もね」
 先生はまた動物の皆に応えました。
「楽しめるね」
「鱈はイギリスでも食べるけれど」
「料理の仕方が限らてるから」
「そこが問題だよね」
「どうにも」
「そうだね、他のお料理もね」
 どうにもと言うのでした。
「充実していないからね」
「どうもね」
「そこが問題だよね」
「お野菜のお料理とかスープもね」
「アンチョビーとか使わなくて」
「どうにもね」
「今一つ質素なのよね」
 皆も言います、そしてでした。
 王子もです、こう言いました。
「このスープとかはイギリス風かな」
「そう言っていいね」
 先生は王子に答えました。
「フランス風と言っていいかも知れないけれど」
「イギリスでも普通に食べるからね」
「そうだね」
「うん、それじゃあ今日もね」
「食べようね」
「そうしようね」
 こう言って皆で晩ご飯を食べます、すると。 
 味はとてもいいです、皆はキャベツの炒めものを食べてそうして先生に対して笑顔で口々に言いました。
「オリーブオイルがいいね」
「オイルの味付け自体がね」
「アンチョビーにガーリック」
「この二つもね」
「素敵な味付けになってるね」
「アンチョビーは素敵な調味料だね」
 しみじみとして言う先生でした。
「お魚を調味料にするなんてね」
「日本で言うと鰹節ですね」
 トミーが言ってきました。
「言うなら。ただ」
「うん、アンチョビーとは使い方が違うね」
「鰹節は」
「うん、それでもお魚を調味料にすることは」
「同じと言えますね」
「そしてね」
 また言った先生でした。
「こうして味付けに使うとね」
「美味しいですね」
「うん、これはね」
「あっ、宴にもですね」
「使えるかな」
 こうトミーに言うのでした。
「ひょっとしてだけれど」
「いけると思います」
 トミーは先生に確かな声で答えました。
「それも充分に」
「そうだよね」
「狙えますよ」
「イタリア料理も出せるね」
 アンチョビーを使うそれもというのです。 
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