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ドリトル先生と姫路城のお姫様

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第四幕その七

 先生の手相、そして顔相を見てから先生に言いました。
「学問は万全、金銭とお友達と家族に恵まれているわね」
「いいことだね」
「旅行での運もよし、ただスポーツは全然ね」
「まさにその通りだね」
「そして晩婚だけれど」
 それでもとです、お静さんは確信を指摘しました。
「良縁ありよ」
「そうなんだ」
「ええ、しかもその人はね」
「その人は?」
「近くにいるみたいよ」
「あっ」
 お静さんの今の言葉にです、動物の皆は思わず声をあげました。
 そしてです、お互いでお話をはじめました。
「やっぱり」
「そうだったんだね」
「絶対にって思っていたら」
「本当にそうだったんだ」
「いや、まさにだったね」
「私達の思った通りよ」
「皆わかってるのね」
 お静さんはその皆を見てにこりと笑いました。
「というかいつも先生の傍にいればわかるね」
「わかるよ、それは」
「だってあの人一途だし」
「何かあると先生のところに来てくれるから」
「お弁当やお菓子も作って持って来てくれるから」
「わかるよ」
「そのことはね」
 皆も先生に言います。
「それはね」
「だからね」
「今回のお静さんの占いもやっぱりって思ったよ」
「まさにね」
「それこそね」
「そうね、皆もわかってるし」
 お静さんは皆のお話を聞いて納得したお顔で頷きました。
「これは絶対に幸せになれるわ」
「そうだよね」
「じゃあ僕達も頑張らないとね」
「あの人と一緒に」
「そして先生に幸せになってもらおう」
「是非ね」
「誰のことなのかな」
 先生だけがわかっていなくて首を傾げさせます。
「その人は」
「そこでわからないのが先生だから」
「困るね」
「先生らしいって言えばそうだけれど」
「この鈍感さがね」
「どうしようもないわね」
「先生の欠点はね」
 お静さんはまた虫眼鏡で先生のお顔を見つつ言いました。
「自分に自信がないこととこうしたことに凄く鈍感なことね」
「鈍感かな」
「ええ、凄くね」
 こう先生ご自身に言います。
「そこは問題よ」
「そうなのかな」
「そうよ、もっとね」
 それこそというのです。
「そうしたこともしっかりしないとね」
「駄目なんだね」
「ええ、まあ先生には頼りになるお友達が多いから」
 このことには本当に恵まれています。
「だから絶対にね」
「結婚出来るんだ」
「私の占いは外れないわ」
 それこそ絶対にというのです。
「だって妖力があるから」
「占いの力もあるんだね」
「そうよ、だから安心してね」
「僕は結婚出来るんだ」
「絶対にね、あと姫路城のお姫様は」  
 あらめてこちらのお話もするのでした。 
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