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オズのファイター大尉

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第九幕その十二

「私の斧でね」
「蔦をですか」
「全部切るからね」
「いえ、ここは私にお任せよ」
 大尉は謹んでご自身の主に申し出ました。
「是非」
「君のサーベルでだね」
「はい、蔦を全て切って御覧にいれます」
「君がそう言うのなら」
 樵は大尉の言葉を聞いて笑顔で応えました。
「この度はね」
「私にですね」
「全て任せるよ」
「それでは」
「うん、上の層ではね」
「この度の任務果たさせて頂きます」
「宜しく頼むよ」
「この度の旅ではサーベルを振るう機会がなかったですが」
 大尉の自慢の武器であるブリキのそれがです。
「遂にです」
「そう思うとだね」
「自然と意気が上がります」
 実に陽気な笑顔で言う大尉でした。
「まことに」
「それならだね」
「是非です」
 まさにというのです。
「上の層はです」
「頼んだよ」
「その様に」 
 確かな声で応えた大尉でした、そうしてでした。
 一行は上の層に向かいますがここでドロシーが神宝達五人に言いました。
「蔦がどれだけあってもね」
「はい、大尉がおられるからですね」
「この方が」
「だからですよね」
「心配無用ですね」
「どれだけ蔦が茂っていても」
「大尉のサーベルは凄いから」
 大尉の自慢のこの武器はというのです。
「もう切れないものはないから」
「その鋭さは樵さんの斧並なんだ」
 トトも大尉のサーベルについて五人にお話します。
「幾ら切っても切れ味が落ちないしね」
「ブリキのサーベルはね」
 大尉のそれはというドロシーでした。
「まさに魔法の剣なのよ」
「だから安心してね」
「蔦のことは心配無用よ」
 トトと一緒に五人にお話してでした。
 一行は上の層に向かいました、困難が待ち受けていようとも。 
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