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オズのファイター大尉

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第一幕その七

「それで」
「これからオズマ姫の王宮に行ってね」
 そうしてとです、大尉は樵に答えました。
「オズマ姫から頼みごとをしたいからって言われているから」
「それが何かを聞いて」
「そこに行くつもりなんだ」
「そうだったんだ」
「それで途中ここに寄ったんだ、我が主に会いにね」
「僕にだね」
 ここで樵が言ってきました、樵こそが大尉の主君なのです。そして主君であると共に親友でもあります。
「そうだね」
「左様です、これより重要な任務を受けて果たす前に」
「挨拶に来てくれたんだね」
「そうなのです」
 大尉は樵に敬礼をしつつ答えました。
「この度は」
「ううん、おそらくここからだね」
 樵は腕を組んでこうも言いました。
「冒険になるね」
「じゃあ僕達も同行したら」
 ジョージがふと気付いたお顔になって言ってきました。
「冒険に行けますね」
「いい機会ですね」
 恵梨香はこう言いました。
「大尉と一緒に冒険を行う」
「そうだね、じゃあ大尉お願いします」
 カルロスは大尉に申し出ました。
「同行させて下さい」
「大尉がよければ」
 ナターシャも言うのでした。
「私達も」
「断る理由なんてないよ」
 大尉は子供達に笑顔で答えました。
「僕の方から誘うつもりだったよ」
「それじゃあですね」
「今からですね」
「僕達も一緒に都に行って」
「そしてですね」
「そこからですね」
「うん、一緒に冒険に行こうね」
 是非にと言ってでした、そのうえで。
 神宝達五人は大尉と一緒にまずはエメラルドの都に行くこととなりました。ですが行くのは彼等だけではありませんでした。
 ジャックもです、こう言いました。
「僕も一緒に行っていいかな」
「君もだね」
「最近冒険に行ってなかったから」
 だからだというのです。
「丁度いいかなって思ってね」
「そうだね、それじゃあ君もね」
「うん、行こうね」
「最近冒険に行っていないとなると」
「僕達もだね」
 今度はかかしと樵が言いました。
「それじゃあ留守はお城の人達に任せて」
「それでだね」
「お二人も一緒なら」
 それならと言う大尉でした。
「これまた有り難いこと、それでは」
「皆で行こう」
 樵は陽気に言いました。
「今から」
「一体どういったお願いか気になりますし」
 神宝はオズマが大尉に言ったそれのことも考えました。
「それじゃあですね」
「皆で行こうね」
「わかりました」
 大尉の言葉に頷いてでした、皆はエメラルドの都に向かうことになりました。その道中かかしは旅に欠かせないものを持って行きました。
「テントとテーブル掛けも持ってきたよ」
「いつもドロシーさん達が持っておられるものですね」
「この二つがあるとね」
 それこそというのです。
「オズの国の冒険は何の心配もいらないから」
「だからですね」
「そうだよ、持って来たんだ」
 こう神宝に言うのでした。 
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