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ENDLESSセカンドバージョン

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第一章

                ENDLESSセカンドバージョン
 終わらない、俺はテレビを観て心底思った。
「まだやってるのか」
「そうよ、まだよ」
 妻もうんざりとした顔でテレビを観ている、そのうえで俺に答えた。
「この話よ」
「結局あれなんだろ?首相は関わってないしな」
「違法性もね」
「ないんだろ、それで何でなんだ?」
 俺は朝のニュースを観ながら妻に言いつつ席に着いた、今から朝御飯を食べて会社に行く為にそうした。
「それでずっとやってるんだ」
「あれでしょ、ネットで調べたらね」
「ああ、今の内閣を潰したいんだよな」
「このかけもりでね」
「家兄学園と守友学園の話な」
「そう、それでね」
 この二つの話でだ、もうこのことは俺も妻もわかっている。
「内閣を潰したいからね、マスコミと野党が」
「マスコミって浅墓と変体がだよな」
「それと野党ね」
「ったくよ、問題ないことをあるとか言って騒ぎ立てる奴はな」
 俺は昔親父に言われたことを思い出した、それで妻にも言った。
「碌な奴じゃないってな」
「相場が決まってるわよね」
「俺寝る前もテレビでこの話観たぞ」
「それ私もよ」
「新聞でも週刊誌でもな」
「ここ一月こればかりよね」
「特にテレビだとな」
 報道番組をつければ絶対に出て来る、特に浅墓と変体の系列局はだ。あとこの二社が出している週刊誌も同じだ。
「もう首相が首相がってな」
「そればかりでね」
「政治の話しろよ」
 俺は心から思いつつうんざりとした顔で妻が焼いてくれたトーストにバターを塗った。バターは熱いトーストに溶けていく。
「国会でもな」
「かけもりばかりでね」
「今そんなに暇か?日本」
 そもそもこう言いたかった。
「北朝鮮も気になるし年金とかな」
「色々あるわよね」
「それで汚職でも法律にも触れていないな」
「調べても何も出なかったのよね」
「出てないだろ」
 財務省は大騒ぎしても結局だ。
「それで去年からな」
「去年もこればかりで」
「今年もか」
「何かテレビもこればかりでね」
「その前は相撲だったよな」
 テレビの話題はだ。
「何処も相撲ばかりでな」
「あの時もうんざりしたわね」
「したよ」
 本当にそうなった、一体何時までどうにも致命的に世渡りが下手なせいで損をしている元横綱の親方の話ばかりでだ。何かマスコミと仲がいい漫画家がとことん的外れの馬鹿なことを言っていたのは覚えている。
「それで今度はこれか」
「テレビって一旦その話出るとそればかりよね」
「他にニュースないのかよ」
「ずっとだからね」
「もういいだろ」
 俺は心底嫌になって妻に言った。
「もうな」
「テレビ切るの?」
「こんなの観ても仕方ないだろ」
 かけもりばかりでだ。
「それだったらな」
「もう観ないで」
「それでだよ」
 そのうえでだ、それこそ。
「別にいいだろ」
「同じ話ばかりだし」
「しかも一方的な報道でな」
 偏向報道そのものだ、もうネットじゃまたやったと言われている。 
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