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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2265話

 RX-77-2、ガンキャノン。
 それが、現在俺がコックピットに乗っているMSだ。
 ハッキング対策としてか、分厚い取説をコックピットの中で読む。
 とはいえ、俺が思った通り細かいところは色々と違うが、大雑把な感じではザクと似通っている部分が多い。

『どうだ? 乗れそうか?』

 そう尋ねてきたのは、メカニックの一人。
 その声が心配そうなのは、ガンダムに乗るアムロに続いて俺が10代半ばだからだろう。
 ……そう、最初は俺をガンダムに乗せるという意見もあったらしいのだが、結局俺が乗る事になったのはこのガンキャノンという機体だった。
 まず、連邦軍側としてはガンダムというのは本当の意味で最新鋭機らしく、幾ら俺がMSパイロットが出来るとはいえ、明らかにルナ・ジオンの人間である以上、ガンダムに乗せるのは不味いと思われたらしい。
 いやまぁ、アムロがいなければ俺がガンダムに乗る事になっていたかもしれないが、アムロは曲がりなりにもコロニーでの戦闘でザクを2機撃破するという結果を出している。
 そうである以上……と、そうブライトを含めたブリッジにいた面々が考えたのも、理解出来ない訳ではない。
 あるいは、俺が無理にでもガンダムに乗せなければ出撃しないと言えばどうなったかも分からないが……アムロには原作主人公として、出来るだけMSの操縦技術を磨いて欲しいという思いがあったので、俺もこのガンキャノンというMSで妥協した。
 残っていたトレーラーにガンダムがあれば良かったんだが、残念ながらそこにあるのはガンダムの部品とかガンキャノンだったり、ガンタンクだったりして、ガンダムはなかったらしい。
 もう1機ガンダムはあったという話だから、俺が空間倉庫に収納したトレーラーか、もしくは地面の崩壊で落下していったトレーラーか……そのどちらかに、ガンダムの完成品がもう1機あったのだろうが。
 ガンダムがもう1機あれば、俺もそれに乗りたかったのだが……ないものは、それを考えてもしょうがない。
 それに、このガンキャノンも取説を読んでみると結構な高性能だ。
 何と言っても大きいのは、ビームライフルの存在だろう。
 ガンダムがビームサーベルを使っている時点でビームライフルがあるのは間違いないだろうと思っていたが、まさかガンダムだけではなくガンキャノンまでもがビームライフルを使えるとは思わなかった。
 ちなみに、連邦軍のMS開発計画……聞いた話によると、V作戦によって開発されたMSはガンダムとガンキャノン以外にガンタンクというMSもあったらしい。
 ただし、このガンタンクというMSは下半身がキャタピラの機体で、とても普通のMSと言うのは難しい。
 ……ただ、驚いたのは、このガンタンクはキャタピラで動くにも関わらず、宇宙でも使用出来るらしい。
 ジオン軍が高い技術力があるという事だったが、連邦軍も十分脅威の技術力を持っていると言える。
 MSの技術については、連邦軍の10年先を行くと評される事が多いジオン軍でも開発されていないビームライフルの開発に成功したというのも大きい。
 また、俺が乗る事になっているガンキャノンだが、運動性という点ではガンダムに劣るものの、防御力という点ではガンダムよりも上らしい。
 何しろ、装甲がルナ・チタニウム製だというのだから……それは驚くべき事だろう。
 ルナ・チタニウムは非常にコストの高い代物で、ヅダですら関節部分に使うのがやっとという有様だ。
 にも関わらす、ガンダムとガンキャノンは両方とも装甲が完全にルナ・チタニウム製なのだ。
 正直なところ、ガンキャノンは勿論、ガンダムの装甲ですらザクマシンガンで撃破するのは難しいだろう。
 勿論、あくまでも装甲を破壊するのが無理だというだけだって、撃たれれば衝撃はある。
 丁度SEED世界で俺がPS装甲を使った機体に対処した時のように、その衝撃で内部のパイロットに対してダメージを与えるといった真似は出来るだろうが。

『どうだね、ガンキャノンの操縦は問題なく出来そうかね?』

 通信モニタに表示されたのは、ブリッジでベッドに寝ていた老人。
 あの後で詳しい話を聞いたところ、パオロというこの老人はやはりホワイトベースの艦長だったらしい。
 だが、ジオン軍の攻撃によって怪我をし、現在はこうしてベッドの上にいるらしい。
 士官候補生でありながら艦長をする事になった、ブライトの補佐という面が強いのだろう。

「そうだな。両肩の大砲はともかく、機体を動かすのは特に問題はない。ビームライフルも、かなりいいしな」

 取説によると、ガンキャノンの持つビームライフルの性能は、ガンダムの物よりも高い。
 もっとも、その為に若干ガンダムのビームライフルよりも大きくなっており、取り回しには微妙に難があるのだが。
 ちなみに、ガンタンクの方には当然ビームライフルはない。
 いやまぁ、そもそもの話として、ガンタンクの両手はミサイルの発射口になっているしな。
 グフのフィンガーバルカンもそうだが、せっかくの手を手として使えないようにするのは、正直なところどうかと思うんだが……
 まぁ、ガンタンクの場合はガンキャノンよりも砲身の長い大砲を両肩に背負っているから、完全にトラゴスやザウートのような使い方をすると考えて、両手を自由に使えるという事に意味を見いだせなかったのだろう。

『ふふっ、そうか。君のお墨付きを貰えたのであれば……』
「けど」

 満足そうにしていたパオロの言葉に割り込むように、俺は言葉を挟む。

『……何かね? 何か不都合な事でも?』
「ああ、不都合というか、何故こうなったのかという疑問が、このガンキャノンにはある。何故、ガンキャノンには近接戦闘用のビームサーベルがないんだ?」
『それは、ガンキャノンが中距離での戦闘を目的とした機体だからだ』
「中距離だろう? それこそ、ガンタンクのように完全に後方からの援護射撃に専念するのなら、ビームサーベルの類はなくてもいいと思う。けど、中距離って事は、敵と近接戦闘をする可能性があるって事だ。その場合、ガンキャノンはどうやって戦えばいいんだ? まさか、素手で殴れとでも?」

 ……いやまぁ、ルナ・チタニウムで出来たガンダムの掌は、至近距離からザクマシンガンの弾丸を受けても、見て分かるような不具合を起こしてはいなかった。
 となると、ガンダムよりも装甲の厚いガンキャノンであれば、殴ったり蹴ったりといった事をしても十分戦力になるのは間違いない。
 だが……それでも、ガンダムが使っているようなビームサーベルがあるのなら、それを装備してもいい筈だ。

『それは……』
「ガンダムのパーツの中に、ビームサーベルの予備が何本かあっただろ。あれをガンキャノンで使えるようにするには、どれくらいかかる?」
『……すぐには無理だ』

 だろうな。
 元々ガンキャノンがビームサーベルを使うという事を想定されていない以上、プログラムの方から追加する必要がある。
 ホワイトベースに乗っているメカニックがどれだけの能力を持っているのかは分からないが、少なくてもいつ次の戦闘が起きてもおかしくない今の状況でそのような真似をしろというのは、無理があった。
 とはいえ、ガンダムを含めて連邦軍でMS開発をした際には当然のように大勢の専門家達が集まっていた筈であり……にも関わらず、ガンキャノンに近接用武装を持たせないというのは、正直どうかと思う。
 一応頭部バルカンがあるが……これがザクを撃破出来る代物ではないのは、アムロが自分で証明したしな。

「取りあえず、今はいいから後で使えるようにはしてくれ。近接攻撃用の武器が格闘だけってのは、色々な意味で心許ない」

 V作戦において、ザクのパイロットから意見を聞くような真似はしなかったのか?
 連邦軍には降伏したり買収したりと、ザクのパイロットはそれなりに揃っていた筈だ。
 ……もしくは、開発陣に妙なプライドがあったのか。
 そう思い、タカ派の連中なら普通にそんな風に思ってもおかしくないと理解してしまう。
 とはいえ、V作戦を発動したのはレビルだという話だし、強硬派がそこまで出てくるとは思えないんだけどな。

『うむ』

 俺の言葉に頷くのを見てから、再び取説に目を通し始める。
 向こうも俺の邪魔にならないようにと考えたのだろう。
 そうして、俺は改めてガンキャノンの性能を確認していく。
 反応速度とか、そういうのはまだ確認してないが……R2型やイフリートくらいのを期待しては駄目だろうな。
 そもそもの話、R2型やイフリートは、機動性を重視した機体だ。
 だが、このガンキャノンはあくまでも防御力を重視した機体。
 ヅダのSP型たる、高機動砲台といったものではなく、あくまでも固定砲台的な役割を期待されているのだろう。
 ……いや、勿論本当の意味で固定砲台というなら、ガンタンクの方を意味しているのだが。
 このガンキャノンは、ガンダム程ではないにしろ、ある程度自由に動く事が出来る。
 だが、結局はその重装甲故に、どうしても動きがある程度鈍くなるのも当然なんだよな。
 この辺、悩ましいところだ。
 操縦技術である程度はカバー出来るだろうが、それはあくまでもある程度でしかない。
 こうなると、もう1機のガンダムが入手出来なかったというのは、本当に悔やまれるな。
 いっそ空間倉庫にあるトレーラーを取り出すか?
 とはいえ、あのトレーラーの荷台にあるのが、ガンダムとは限らないのだが。
 シートが被っているシルエットで、ガンタンクでないのは確定とはいえ……ガンキャノン最大の武器たる両肩の低反動キャノン砲の分、シートで確認も出来ればよかったんだろうが……あの時はそんな余裕はなかったしな。
 そんな風に考えつつ取説を読んでいく。
 出来れば機体を実際に動かしてみて、機体の癖を掴みたいところなのだが、今はそんな余裕がない。
 というか、ホワイトベースの格納庫の中は、現在運ばれてきたトレーラーでかなり狭くなっており、機体を動かすような余裕は存在しないんだよな。
 まさか、今の状況でコロニーの中に出て機体を動かす……といった事をする訳にもいかないし。
 そんな風に考えていると、再び通信モニタに知り合いの顔が映し出される。

『……何で、あんたはMSに乗る気になったんだ?』

 そう言ってきたのはアムロ。
 だが、元々俺をMSに乗せるようにアイディアを出したのは、恐らくアムロだろうに。
 実際、俺がブリッジに行った時には、アムロの姿もあったし。

「そうだな。俺がお前にガンダムに乗るように言った時、お前が守らないとフラウは死ぬ……といったような事を言っただろう? なら、そう言った俺が、使えるMSがあるのに戦わないという選択肢はない。そう思わないか?」

 そんな俺の言葉に、アムロは微妙な表情を浮かべる。
 何かを言い返したいが、言葉に出来ないといった様子で。

「それに……そうだな、連邦軍で開発したMSに興味があったというのもあるな。知ってるか? ジオン軍では次々と新型MSが開発されているし、ルナ・ジオン軍でも新型のMSが開発されている」
『それは……知ってるけど』

 機械好きのアムロも、若干俺の言葉に興味を持ったのか、少しだけこちらに向けてくる視線が柔らかくなる。
 ……とはいえ、それでもこっちを警戒している事に、変わりはないが。
 アムロと言葉を交わしつつ、俺は格納庫にある他の機体に視線を向ける。
 俺が乗っている以外にガンキャノンがもう1機、そしてガンタンクもまた2機。
 現在、このホワイトベースには合計5機のMSがあるという事になる。
 問題なのは、MSを動かせる奴が俺とアムロしかいないという事か。
 いやまぁ、現在サイド7の周囲にいるジオン軍をどうにかすれば、ホワイトベースとしてもルナツーに向かって……恐らくそこでルナ・ジオン軍に捕まる事になって、それでホワイトベースの短い旅も終わりという事になる……と、思う。
 実際にどうなるのかは、それこそこれから先で色々と変わってくるとは思うが。

『イザーク、アムロ。準備はいいか? そろそろ向こうも痺れを切らせて動いてもおかしくはない。このままここにいては、コロニーごと破壊される恐れがある』

 通信モニタの半分に、ブライトの顔が映し出される。
 その顔が緊張に引き攣っているように見えるのは……やはり、士官候補生だからだろう。
 当然のように、今回の一件がブライトにとっては初陣となる筈だ。
 その辺りの事情を考えれば、気負っていてもしょうがない。
 だが、それは幾多もの戦場をくぐり抜けてきたからこそ分かる事であり、ザクとの戦いを経験したものの、素人のアムロに取ってブライトの上から目線の命令には腹が立つらしく、不満そうな表情を浮かべながら口を開く。

『分かりましたよ、コロニーを壊される訳にはいかないんでしょ』
『っ!? ……そうだ。だから、ホワイトベースがコロニーから出たら、すぐに出撃して貰う。ジオン軍が待ち受けていると思え。イザーク、お前もいいな?』

 ブライトの視線に、俺は頷きを返すのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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