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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2158話

「は……? え? それは冗談か何かか?」

 ガトー達が来てから数日、無事にルナ・ジオン軍として動き始めはしたのだが、当初は色々と大変だった。
 考えてみれば当然なのだが、軍人らしい軍人、規律を守って当然と考えているガトーやその部下達と、マハル出身の実力が全てという海兵隊やラルの部下のゲリラ屋達や兵隊やくざとラルに評される黒い三連星達。
 そんな面々とガトーの部隊がすぐに上手く出来る筈がなく、当初はかなり騒動が起きたらしい。
 伝聞系なのは、俺はこの数日ちょっとマクロス世界に行っていたからだ。
 生き物をクレイドルに運ぶ件でちょっとした問題が起き、俺がそれに駆り出されたのだが……それはともかく。
 寧ろ、ケン達外人部隊や、アンリの部下たる元首都防衛大隊の面々の方がガトー達とはすぐに打ち解けたとか。
 ともあれ、その件で色々とあったが、最終的には無事解決し、今ではそれなりに友好的な関係になっている。
 ……何故たった数日でそこまで変わったのかと言えば、エヴァという驚異を前にして仲違いしているような余裕はなかったということだろう。
 異名持ちだろうが、パーソナルカラーを持つエースパイロットだろうが、一般の兵士だろうが、その全てがエヴァにとっては特に意味はなく、600年を生きる吸血鬼として散々地獄を見せたらしい。
 ともあれ、幾らいがみ合っていても共に死線をくぐり抜ければ、当然のように戦友という意識が生まれる訳で……何だかんだと、今回のMVPはエヴァだな。
 それはともかく。

「えっと、ハワイをジオン公国から譲渡されたって……本当か?」

 改めてそう尋ねると……セイラは満面の笑みを浮かべて頷きを返す。

「ええ、本当よ。グラナダをジオン公国の租借地とする事で、ハワイをこちらに譲渡する事になったわ」

 こちらは租借地、向こうは譲渡。……ジオン公国にとっては、大きな譲歩と言ってもいいだろう。
 いや、寧ろそんな言葉では表現するのが難しいくらいだ。

「何をどうしたら、そんな事になるんだ?」

 あまりに予想外すぎて尋ねるが、それに返ってきたのはエザリアの笑み。

「結局、ジオンにとってどちらが重要だったのかという事よ。それに、ハワイ……正確にはハワイ周辺にある島々もこちらに来たから、ハワイ諸島と言うべきでしょうけど、そこではジオン軍の入港を認めるという条件もついたわ」
「そのくらいは、問題ないだろ? 勿論、ジオン軍の兵士が街中で事件を起こしたりすれば、話は別だけど。……一応聞いておくけど、そういう場合はルナ・ジオンの方で裁けるんだよな?」

 もしかしたら、ジオン公国軍の軍人だからルナ・ジオンの法律では裁けない。
 そんな条件を出されたのかと思ったが、それもどうやら違うらしい。

「そうなると、本当に普通に……って表現はおかしいけど、そういう条件で条約を結んだのか?」
「ええ。もっとも、ジオン公国……いえ、ザビ家としては、少しでもセイラの機嫌を取りたいんでしょうね。特にグラナダ攻略の時の映像が世界中に流出した今となっては」
「もしアクセルの機体……ニーズヘッグがサイド3を攻撃したら……という事か」

 ラルが納得したように頷く。
 まぁ、普通に考えてニーズヘッグがサイド3……特にズム・シティを攻撃してきたらと思えば、恐怖を抱いて当然か。

「つまり、今回の交渉は半ばセイラへのご機嫌取りみたいなものか」
「そうなるわ。……勿論、他にも得た物はあるわよ?」
「あるのか」
「ええ。もっとも、多少はこちらも譲歩したけど。……取りあえず、グワジン級を3隻とドロス級を1隻貰う事になってるわ。代わりに、ルナ・ジオンからは資源を多少安値で売る事になってるわ」

 そうエザリアが告げるが、それもまた破格の条件だった。
 グワジン級というのは、俺が今まで調べてみた限りでは現在のUC世界で最強の軍艦と言ってもいい。
 純粋に攻撃力という点では、連邦軍のマゼラン級とかもあるのだが、グワジン級はあくまでもミノフスキー粒子散布下での戦いに対応しており、MSの運用艦として設計されている。
 本来なら、ザビ家の面々かその信頼の厚い者にしか乗る事は出来ないと言われている艦だ。
 そして、ドロス級。
 ジオン軍にとっては、グワジン級よりも巨大で、多数のMSを搭載出来るという、まさに戦略的な能力を持つ空母と表現してもいい。
 そのMS搭載数は200機近いとかなんとか。
 ……まぁ、そこまで来るとぶっちゃけ空母としてよりはシャドウミラーで言う機動要塞的な使い方になるんだろう。
 それにしても、MSを200機近く搭載可能というのは素直に凄いと思う。
 とはいえ、それだけの能力を有する艦だけに、当然のようにその建造コストは高い。
 ただでさえ資源不足のジオン公国から、グワジン級だけではなくドロス級までも奪うというのは……これはセイラの機嫌云々ではなく、本格的にこっちとの関係を深めに来ていると考えた方がいいのか?
 まぁ、向こうにしてみれば俺達と正面からぶつかり合うのは絶対にごめんだろうが。

「ちなみに、資源を安く提供するって話にしたらしいけど、具体的にはどのくらいの値段になるんだ?」
「そうね。ジオン公国が普通に連邦以外から購入していた時に比べれば、7割ってくらいかしら」
「それは……また……」

 エザリアが告知したのは、再び俺を驚かせるには十分だった。
 当然ながら、連邦としては潜在的な敵国であったジオン公国に、通常の値段で資源を売るなどという真似はしない。
 そうである以上、ジオン公国としては資源をどこから購入するか。
 それは、連邦の一員ではあってもそこまで影響力の強くない勢力からだ。
 例えば月、もしくは中立のサイド6といった具合に。
 だが、当然ながらそのような真似をする場合、取引相手は危ない橋を渡る事になり、値段をそのままという訳にもいかない。
 危険手当……という表現が相応しいのかどうかは分からないが、ともあれそんな感じで、本来の値段よりは高くなっている筈だ。
 その7割。
 具体的にどれくらいの値段で資源を仕入れているのかは分からないが、それでも普通に購入する時よりも高くなっているのは、何となく予想出来る。
 ……まぁ、それでも月は俺達が占拠したので資源を購入する事は出来ないし、サイド6から資源を購入するよりは安くつくのだろうが。

「ジオンにとっては、高くついたな」
「あら、そう? 見ようによっては、そうでもないわよ? これから、連邦軍はオデッサや北米といった場所を取り返そうと活動する筈よ。そして連邦軍の国力を思えば、それは決して夢物語という訳でもないわ。そして、もしそうなってもジオン軍は資源の心配をしなくてもいいのよ。そう考えれば、そこまで悪い取引でもないと思うわよ? 実際、サイド6から資源を購入するよりも安いのは間違いないんだし」

 エザリアのその言葉に、そうか? と一瞬思ったが、考えてみれば実際にその通りなのは間違いなく、なるほどと頷かせるものがある。
 まぁ、俺が何を思おうが、実際にジオン公国としては色々と動く必要がある以上、今回の一件はルナ・ジオンに……正確には、その背後にいるシャドウミラーに敵意を持っていないというのを示す為に、どうしても必要な出来事だったのだろう。

「まぁ、グワジン級やらドロス級やらの件は、それこそルナ・ジオン軍の方で使えばいいから、そこまで気にする必要はないだろうけど」
「いや、あるだろ。グワジン級はいいさね。あたし達には部隊で参加している連中が多いからね。けど……ドロスなんて貰っても、どうするんだい? 正直なところ、使いこなせるだけの戦力がないよ?」

 シーマの言葉には、納得出来るものがない訳でもない。
 実際200機近いMSを運用出来るドロスは、ぶっちゃけ今のルナ・ジオンでは使い道がないのだ。……正確には、使いこなせるだけの戦力がない、と表現すべきか。
 現在クレイドルで生活しているのは、基本的にはルナ・ジオンを建国した時にいた面々だけだ。
 それにガトーやその部下の家族達が加わったが、その人数はそこまで多くはない。
 そうである以上、当然のようにMSを運用出来る兵士の数も少ない。
 ……ジオン軍に所属していれば理解出来るのだが、実はジオン軍においてMSパイロットってのは、一種のエリートだったりする。
 そこまで厳格な意味でのエリートって訳でもないのだが、それでもMSのパイロットになりたくても、適性試験で落ちる者はいる。
 そんなMSのパイロットを200人近く……それも、ドロスを運用するのに必要な搭乗員も考えると、とてもではないがルナ・ジオンで使いこなすのは難しい。
 そもそもそれ以前に、MSを200機近くも用意は……まぁ、これはシャドウミラーであれば、出来ない訳でもないが。

「そうなると……俺からの提案としては、量産型Wとバッタ、メギロートで使う無人の戦力ってところだな。……量産型Wはいるけど」

 ナデシコ世界で手に入れた、兵器生産プラント。
 それで生み出されたカトンボやヤンマといった戦艦は、バッタやメギロート、量産型Wを運用する上でかなりの戦力になっている。
 そうである以上、ドロスでも同じように使っても問題はないだろう。

「……ねぇ、アクセル」

 不意にそう言ってきたのは、エザリア……ではなく、エリナ。
 今までは黙ってこっちの話を聞いていたんだが、何かあったのか?

「どうした?」
「いえ、前から気になってたんだけど、アクセルはバッタで名称を統一してるみたいだけど、小さい方のバッタにも一応コバッタっていう名前があるのよ?」
「そうなのか?」

 今までは、普通にバッタで名称を統一していたのだが……まぁ、言われてみれば大きさが違うんだから、名前が違ってもおかしくはないか。

「ええ。まぁ、別に無理に呼称を変えなくてもいいと思うけど、聞いてる方はきちんとコバッタとかいう風に呼んだ方が分かりやすいと思うわよ?」
「分かった。なら、今度からコバッタと呼ぶ事にするよ」

 そう告げると、エリナは少しだけ嬉しそうな表情を浮かべる。
 ナデシコ世界の人間としては、決して木蓮の無人兵器……特にその主力たるバッタに対して良い感情は抱いていない筈なんだけどな。
 いやまぁ、何だかんだとエリナもシャドウミラーに所属してからそれなりになるし、その間にバッタやコバッタといった無人機はかなり活躍している。
 そうである以上、エリナがバッタやコバッタに慣れたという可能性も否定は出来ないか。

「で、ちょっと話はずれたけど……ドロスの事だな。どうする? こっちに任せるのなら、それこそコバッタや量産型Wで人員の削減も出来るし、メギロートやバッタで戦力も十分だぞ」

 MSが200機ということは、メギロートやバッタなら、より多くの機数を搭載可能だという事でもある。
 とはいえ、MSと虫型の兵器では色々と違う場所も多い。
 MSが運用する事を前提に開発されたドロスだけに、上手くこちらの機体で運用出来るかという問題もあるが……ぶっちゃけ、その辺りは技術班辺りに任せればどうにでもなりそうなんだよな。
 それか、メイ辺りに任せてみるとか。
 仮にも天才と呼ばれているんだし、そのくらいは出来ても不思議じゃないだろうし。
 ただ……ぶっちゃけ、ドロスは俺達が計画している、月の周囲に配置する予定の機動要塞群と同じような使い方になるんだよな。
 機動兵器の搭載数で、ピースミリオンを圧倒的に上回ってはいるけど。

「そう、ね。正直なところ迷っていたけど、結局どうするかで言えばアクセルの言う通りにするしかないのよね」

 セイラの呟きに、他の面々も……それこそシャドウミラーから派遣されている面々ですらも、同意する。
 ドロスをルナ・ジオンの戦力として活用するのであれば、当然のように人員がいる。
 だが、将来的にはともかく、今のルナ・ジオンにそんな人員はいない。
 グワジン級は、それこそ部隊として運用するのも難しくはないが、ドロス級は運用するのにも多数の人員が必要となってしまう。
 そうならない為には、やはり俺達に預けて無人機や量産型Wによる運用が妥当ではないかと、そうセイラも理解したのだろう。
 いやまぁ、実際俺達に運用させないとしたら、それこそ見世物として飾るくらいしか使い道がないのは事実なのだが。

「分かりました。では、アクセルの提案を受け入れます。ただし、人数が揃ってルナ・ジオンでドロスをきちんと運用出来るようになったら……」
「ああ。その場合はドロスの運用はそっちに任せる」

 俺の言葉に、セイラは満足そうに笑みを浮かべ……こうして、ドロスについての扱いは決まったのだった。
 ……ハワイをどうするかってのは、まだ決まってなかったんだが。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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