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男の娘は姉達と

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第三章

 家の中に入れていく、そうしつつ言うのだった。
「だからね」
「今日はたっぷり楽しみましょう」
「三人でね」
「そうしましょう」
「楽しむって」
 琉華は姉達に困った顔で応えた。
「お姉ちゃん達が楽しむだけじゃない」
「何言ってるのよ、琉華ちゃんじゃないとね」
「私達もそんなことしないわよ」
「絶対にね」
「琉華ちゃんが可愛いからよ」
「可愛い可愛いって言うけれど」
 それでもと言う琉華だった。
「僕に女装とか女の子になる趣味教えたのお姉ちゃん達で」
「だって可愛いからよ」
「琉華ちゃんが驚く位可愛いからよ」
「まるで天使みたいだから」
「こうして女装してもらってるのよ」
「してもらっているというか」
 琉華にしてみればだ。
「無理にね」
「あら、そうかしら」
「そうさせてるかしら」
「琉華ちゃん奇麗にしているけれど」
「そうしてるのかしら」
「だって僕最初はね」
 琉華は姉達に家のある場所にまで連行された、そこは姉達の部屋だ。
 その中に入れられつつだ、琉華は言うのだった。100
「男の娘じゃなくて」
「マッチョなね」
「漢になりたかったのよね」
「子供の頃は」
「そうだったのに」
 それがというのだ。
「お姉ちゃん達が二人でそうしたんじゃない」
「だって可愛いのよ」
「そんなに可愛いのに」
「それならね」
「もうね」
 それならというのだ。
「是非女の子にならないと」
「女の子の恰好して」
「しかも琉華ちゃん人を惹き付けるものあるから」
「アイドルみたいに」
 姉達は琉華に可愛い服、ゴスロリやピンクハウスまで出したうえで話していった。
「だから余計によ」
「可愛い女の子の服着て」
「そうしてね」
「女の子よりも奇麗な男の娘になって」
「そうならないといけないわ」
「それは義務よ」
「義務かな。けれど何か」
 琉華もだ、かつてはマッチョな漢になりたかったが今こうしてだ。男の娘になって人気だとこれがだった。
「これもいいかな」
「そうそう、折角可愛いんだから」
「それならよ」
「男の娘にならないとね」
「これは天の配剤よ」
「そうなのかな。けれど僕も気に入ってきたし」
 自分でもこう言う琉華だった、鏡で見ても普通に下手な女の子よりも遥かに可愛いし人気もあるからだ。
「これでいいから」
「これでいいのよ」
「悪い筈がないわ」
 これが姉達の返事だった、そしてこの日も琉華を飾るのだった。可愛らしい男の娘にする為に。


男の娘は姉達と   完


                    2018・7・18 
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