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ドリトル先生と和歌山の海と山

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第十一幕その三

「自然の趣を出すのよね」
「その自然を出すのがね」
「まさに日本よね」
 チープサイドの家族も気付いていることでした。
「人の手が加えられているけれど」
「自然の様子をよしとするのよね」
「あの感じがね」
 まさにと言ったのはジップでした。
「いいけれど」
「このお庭もそうで」
 ホワイティはお庭の隅から隅までを見ています。
「観ていてうっとりとするね」
「風流っていうのかな」
 老馬はこの言葉が自然に出ました。
「これは」
「日本のお庭の趣は」
 まさにと言ったのはガブガブでした。
「人の手を加えつつも自然の調和を出しているのは」
「ううん、四季も一日のうつろいも考えているし」
「何時観てもそれぞれの美しさが感じられてね」
 四季でも時間でもです、オシツオサレツも思いました。
「お昼もいいし夜も」
「春夏秋冬でね」
「そうだね、枕草子みたいにね」
 先生は物凄く有名な古典をお話に出しました。
「日本のお庭はこの季節だけってことはないね」
「それぞれの季節でね」
「絵になるよね」
「朝もお昼も夜も」
「そして夕方も」 
 一日の時間によってもというのです。
「観ていていいって思って」
「飽きないのよね」
「暑くても寒くても」
「明るくても暗くても」
「うん、このよさを楽しみつつね」
 そうしてというのです。
「お茶とお菓子も楽しもうね」
「そうしようね」
「今日で高野山も終わりだし」
「あと少しで神戸に戻るし」
「そうしましょう」
「是非ね、それとね」
 こうもお話した先生でした。
「昔はこの普通に飲んでいるお茶が凄く高かったことを思うと」
「お菓子もね」
「そしてお庭の見事さも楽しんで」
「ここまで揃うとね」
「凄く贅沢よね」
「今の僕達は」
「そうだよ、凄く贅沢に楽しんでいるよ」
 心から思う先生でした。
「これ以上はないまでにね」
「そうよね」
「こんな奇麗なお庭を観ながら」
「お茶とお菓子も楽しむ」
「それはね」
「本当に贅沢な遊びよね」
「そう思うよ」
 心から思う先生でした。
「僕もね、じゃあね」
「今からね」
「お茶を飲んでね」
「そしてお菓子も食べて」
「次はお昼ね」
「そちらも楽しもうね」
「そうしようね」
 笑顔で言った先生でした、そうして皆でお茶もお菓子もお庭も全部心から楽しんでそれからでした。
 金剛峯寺の他の場所も巡ってお昼はお寺の中で食べてです。帰る時間まで皆でお寺の中を見て回りましたが。
 ふとです、動物の皆は高野山の木々を見て思うのでした。
「大きな木が多いね」
「うん、どうもね」
「それで木の声が聞こえてくるみたいな」
「そんな気がするね」
「どうにも」
「そうだね、神聖な感じがしてね」
 それでと応えた先生でした、動物の皆に。 
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