| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)

作者:貝殻
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第6話 新たな目標と企みのある闇

 
前書き
よし、文を少なめに書こう(悟り)

この調子だと進まない気がする…このままゆっくりと行って良いのだろうか…?否、否である!!!
おれはやるぞ!!やっちゃァ…(過労死)

ってなわけで、速攻に投稿です。第6話、愉しんでくれると嬉しいです 

 
「S級魔道士昇格試験、おめでとう」

「…へ?」

「S級魔道士昇格試験、おめでとう」

「…へ??」


目が覚めたら知らない天井…あ、いや知っている天井だったわ。よくギルダーツに倒される時に寝かされるギルドの医務室だった。そして、目覚めて直ぐに頭が回ってないオレにマスターからの祝いの言葉。Why???

「……Why???」

「マスター、そんな短い言葉じゃ寝起きのレッドにも解かんねえだろ、主語言ってからにしろって」

「む、そうじゃったそうじゃった。いや~この歳でボケてくるのぉ~」

マスターの隣に居たギルダーツがマスターに注意した。てかマスターてめぇ、絶対ボケてねぇだろ。なんか「大成功」みてえな悪戯小僧の笑みを浮かべてるのが証拠だぞゴラァッ!!!

「そう怒るなって、ちゃんと話すからまず落ち着け。水飲むか?」
「飲む」

即答したオレにギルダーツはいつもの脳天気そうな顔で水を手渡してくれた。あんた、オレが飲むの解って用意していたな?
嬉しいです。

「ありがとう」

「いいってことよ。 それより、気絶する前のこと覚えてるか?」

「ごくごく…ん?」

水を一気飲みして目覚めた直後に乾いてた喉を潤す。そしてギルダーツから問われた言葉でここまでの出来事を思い出すよう頭を働かせる



「あー…確かオレってS級魔導試験昇格で、ギルダーツと決闘して…たんだよな?」

思い出して軽く気分が落ちる。なにせ、オレがギルドの医務室で横になっていたってことはつまりオレは、負けてしまった事になる。

「そうだ。んで、最後の”力”のこと、覚えているか?」

最後の力…?と首を傾げる…そして聞かれて思い出した。

そうやん、オレってばパワーアップしたんやないかい!!しかも金色の魔力を纏って!!

「その様子だと、あの時のことはちゃんと覚えているようだな。無意識で解放した、って感じか」

「そう、それなんだよ。てかアレってめっちゃ疲れたんだけど…」

「ふむ、消費も高い、ってことかのぅ…いや、残った魔力だけで解放してすぐに尽きたって感じか?」

オレの一言でマスターが考え、そしてギルダーツへと目線を送る。それを受け取ったギルダーツは頷く。

「最後に”アレ”になっちまう前に確かにレッドは魔力があまり残っちゃァいなかった。すぐにだが、アレは少ない魔力だけででけぇ技をぶっ放した。ありゃ最初からやってりゃいい感じ来れたかもしれねぇが…」

「うむ…あれはどこか不完全のように感じる…もしやまだちゃんと出来ておらんかもしれん」

「あー…確かに。アレになると理性がギリギリだったし…」

…だけど、もしあれが不完全ならその上があるというのだろう。なら、試す価値がある…。それに、

「…あの金髪の戦士…」

「…金髪の戦士がどうかしたのか?レッド」

考え事しているとつい口が滑った…まだ完全に思い出したわけじゃないのに喋ってもいいのか…。
なにせ、思い出したのは前世の記憶の時だ。しかも、電気で通っていたテレビで見た時の。
あれを話して良いのやら…むしろ前世のこと教えてないのに今これを教えてもなぁ…。…前世にまだ未練が残っているのか、少し手が震えてしまった。まだやり残してるモンいっぱいあったし…

「…あの状態になる時に、金色の戦士が頭に思い浮かんたんだ。なんなのか知らないけど…なにか関係あるかもしれない」

これぐらいでいいだろう。嘘はついてないしぃ…?

「…もう一度”アレ”になれるか?レッド」

そうギルダーツに問われて、思考を巡る。果たして、なれるか?アレ…感覚は一応覚えてはいるが、まだなにか足りないっていうのか…

「…とりあえず修行すればなれるんじゃねえかなぁ…」

こういう時に修行っていいよな、目標があるともっといい。そしたらやる気も増すし!何よりもソレを成し遂げたときは嬉しさが半端ない(語彙力)

「ハッ、修行ねぇ…いいんじゃねえの?もしかしたら完璧に使えるの、すぐになりそうだな」

「全く…レッドはレッドじゃのぅ…」

ギルダーツとマスターは呆れた笑みを浮かべるが、一言も出来ないと言っていない限り、大丈夫だろう。
まぁ、無理と断定されてもやるけど

それにしても、マスターが金色の戦士のことを聞く時にピクッと眉が動いたのが見えたぞ。もしかしたら知っている…かもしれないが、多分教えてくれるし、教えてくれなかったらそれなりの理由があるのだろう。
別に急ぎじゃないし、焦る必要ないからすぐに聞かない(諦めるとは言っていない)

…ってちょっとまって


「結局オレって、試験落ちたってことでいいのか…?」

震え声で聞いてしまう。そうだ、オレってば結局ギルダーツに負けたのだ。それが今こうしているってことは試験で落ちたってことのほうが大きいだろ。…別に変身のことを考えて試験のこと忘れた訳じゃない。じゃないから


「―――――目覚めた後、お前なんて言われたのかをもう忘れたのか?」

ギルダーツからさっきの呆れる笑みじゃなく、困ったように呆れている。おい、寝起きがあまり良くないオレにそれ無理あるだろ。忘れてはいない―――――あれ?

「…合格、したのか?」

声がさっきよりも震えた状態でマスターとギルダーツに問いかける。そして、

そして、二人は微笑みを浮かべて―――――


「「S級魔道士昇格試験、おめでとう」」


合格の祝いの言葉を、もらった―――――




















―――――評議員の報告書―――――


X777年、妖精の尻尾ギルドにて、S級魔道士昇格試験。レッド・パッペ、合格








◆◆◆◆◆◆





「ふぅん…やるじゃない、彼。しかも今回の試験内容、ギルダーツでの決闘だって?勝ったってことでしょう?」


 「いいえ、彼はギルダーツに敗れたわ。けどギルダーツが彼を見込んで合格だそうよ」


 「へぇ?あのギルダーツに認められるなんて、それでも良い駒になれるじゃあない?」

そこは評議員のある部屋の一つ。休憩室として扱われている部屋に、長い黒髪ロングの少女と、青い髪(・・)を伸ばし、顔に右目付近になにやら紋章を持つ少女(・・)の二人だけ使われている。


「彼、貴女のお気に入りと同じギルドに居る様だけど、どうなのかしら?」

「いいわね。エルザと一緒に、いずれは私の楽園に招待してみるのも」

そう言う青髪の少女は三日月のような笑みを浮かべ、持っている報告書を眺める。

そして、休憩している彼女らの部屋をノックする音が部屋に響く。

「おい、そろそろ仕事の時間だ。休憩をそこまでにしていくぞ、ウルティア、ジークレイン(・・・・・・)

どうやら先輩に当たる者から迎えが来たようだ。そして、先ほど怪しい雰囲気を出してた少女らは賑やかな声で「はーい」と返事して立ち上がって扉の外へと向かっていく。

「じゃあ、今日も頑張ろっか」

「ええ、そうね」


扉から出てきた少女たちはどこにでもいる仲のいい友として見れるが、その裏は良くないものがあるということを、評議員の者たちは7年後までには知られることはなかった―――――















◆◆◆◆◆◆


SIDE:レッド・パッペ



S級に昇格してから数日、もうS級のクエストを受けれるのに今、オレはマグノリアの外れの森にいる。

理由は単純、あのときの力を引き出そうとしている、いるのだが…


「ふん…ぬぬゥ…ッ!!」

力みすぎて、魔力しか上げていない。周りには小石が上がってくるが、違う。これではない。
この感覚ではなく、もっと違う、そう…


「…怒り、か」

怒りが変身の鍵になる。そうギルダーツとマスターに指摘され森でなろうとしているが―――――


「―――――厳しいなぁ…」

別に怒りを覚えることがないわけではない。ただ、それほど今怒ることはない。だからうまくいかないかもしれないが…
こういう時に苛つかせてくれろうなギルダーツが居ればいいが…あの後すぐに仕事に行ったからもう遅い。
それにラクサスまでクエストにいくし、マスターはまた多忙だ。頼む相手はどこにも居ない。

「…ハァ…もう少し、もう少しだけ掴める気がするんだ。もう一回…」

ここで愚痴を言おうとしても無駄。ならば、コツを掴む時間にしなければダメだ。

腰から力を入れ、握り拳を作る。そして、イメージする…


―――――妖精の尻尾の皆が、血塗れに倒れている姿を

―――――目の前に、巨大な何かが殺戮を犯す様を、ただイメージ…

「お、おおおおお…!!」

このイメージは吐き気がするが、それでも有効な事に変わりない。それに、これで近づいてくるのだ…

「まだ…だァ…!!」

このイメージには、自分が倒せないということにイラ立ち、今と同じ様に変身をしようとしている。
目の前の敵を殺したいという意思と、何も出来ない自分に腹が立つということで少しずつ怒りが込み上がっていく。

そして、気が付く。己に纏う黄金のオーラを。

「…!成功できたのか…!?…いやッ…!!」

違う。周りがオーラが違ってるだけで…ダメだ、まだ…あとちょっとで…!!

「―――――レッドさん!!」


そして、自分の名前を呼ぶ声で集中が切れ、さっきまでのオーラが放散していった
声の主へ振り返ると、そこに緋髪を三つ編みにした鎧の少女、エルザがこちらを心配そうに見ていた。


「あれ、エルザどうしたんだよ?こんな所で」

そう聞くとエルザはギグッと音が出るように固まったが、どうしたのだろうか?
いや、近くに居るのは魔力感知で解っていたが、そのままクエストへと通り過ぎるかと思っていた。

そしてエルザはすぐに我に返ると慌てたように答えを言ってくれた

「た、偶々通りかかっていたらレッドさんの声が聞こえて来ただけだ!!それよりもレッドさん!!手!手!!」

エルザが手を見ろと言うので固まった手を見る…ってうわぁ…血が滲み出ている…これは地味に痛え…てか固まってないかな?…あ、大丈夫だ。まだ動かせる

「大丈夫だ、血が出ているだけで問題ない。…っていってもこのままじゃアレだから、近くの川で軽く洗ってくるか…」

そう決めて近くに川があったな、と思いだしたので行動に移そうとすると、エルザからまったがくる


「私が治療する!クエストで怪我することがあるかもしれないから応急処置箱持っているんだ」

そういってバックから取り出す。…もう委員長に思えてくるなぁ…真面目系委員長。前世にそういう人居たなぁ…っと思い出しているとエルザがオレの両手を治療する。勿論応急処置を使って。





それから、エルザの治療が終わってくれた。途中に包帯を大量付けて丸い包帯になりかけたが、なんとか阻止してよかった…。

エルザからは「痛みはないか?」と聞かれたので「大丈夫だ、ありがとう」とお礼を言う。やはり真面目な子がいると頼りになるなぁ…真面目なほどストレスが多くて苦労しているの多いだろうけど

「…本当に、S級になったんだな、レッドさん」

「あれ、信じてなかったのか?」

「い、いや!?信じてなかった訳じゃないぞ!?ただ、なんたかいつもどおりだから違和感があった…けど、さっきの魔力の流れを感じて…」

ああ、成る程。あれに至ろうとしているところを見られたのね。もっと見てもいいのよ(通報)

「まぁ、S級になるには強さだけじゃなく、心、メンタルの強さや知恵が必要だけどな。一応知恵はあるけど…それは常識レベルだしな」

「成る程…」とエルザが頷く。やはりエルザもS級になりたいのか。まぁ、エルザもこのまま強くなると大丈夫だろうし、問題は無い気がする。なにせこの子も才能の塊でもあるからな。ラクサスと同等になるのなら、まだ時間がかかるだろうけどいつか勝てる日があるかもしれない。…ラクサスが努力を戯けたらの話であるが


「…そうだ、エルザ。礼をもう一つ言いたいことがあるんだ」

「…?他になにかした覚えないぞ?」

そう言って思い出そうと悩む少女を見てついクスッと微笑んでしまう。そのオレの様子を見てムスッと頬を膨らむ彼女にオレは答えを先に言う。


「―――――S級になることを信じてくれてありがとう。おかげで、S級になれたから感謝している」

そう言うとエルザは合点がいくといった顔。そして少しだけ照れ臭そうにぷいと顔をそらす

「べ、別に私の応援がなくともレッドさんはなれたと思うぞ。レッドさんは強いし、優しければちゃんと状況判断もできれば…」

「違う、エルザが信じてくれたからオレはなれたんだ。だから、感謝しているんだよ」

そう言うとエルザは顔を赤くする。だが本当のことだ。エルザやラクサスから信頼がなければオレは諦めて負けていたから。…結局負けたけど


「ラクサスとエルザが信じてくれなかったらオレ、本当にS級になれなかっただろうし…ギルダーツが強すぎてちゃんとしたダメージを与えるのにも苦労を…エルザ?…どうしたんだ?」

なんかエルザの顔が怒っているように見えるんだけど…あれ?失言した覚えないぞ。

「なんでもない!!それでは私にもクエストがあるから行く!!」

そう言って来た道から戻っていく…謝ったほうがいいなぁ…

「なんか知らないけどごめん…あと、気をつけて行って来いよ」

流石に大怪我してきたら怖いしな。オレの送りの言葉を聞いたエルザは顔だけ振り返って、そして―――――


「―――――行ってきます!!」

笑顔で、元気な声を出して森の外を駆け抜けた。









―――――あれから1年。



…大体コツは掴めてきた。おかげで、少しだけ髪が逆立って…元からか(白目)



少しずつあれに近づいていく中、また日が経つとギルドに三人の子供達がギルドに入った。

ミラジェーン、エルフマンとリサーナ。新しい家族が増えた。

まだこれからも増えるかもしれない、そんな家族を守れる力を手に入れるために、そして強くなるために頑張ろう、と決心するオレである。




…悪魔か…なんたか強そうだ。ナツも(ドラゴン)だし。…強そうな生物が居るってのがよく分かるなぁ…当然か。

…もう少しだけS級の仕事に行くべきか…?最近行ってなかったし。


…そういえばタイバからお金がやばいという知らせが来てたなぁ…。

そろそろS級クエストにいくか。もしかしたら、切っ掛けもあるかもしれないし―――――





―――――なお、本当に来るとはオレ氏、予想していなかったでござる(困惑) 
 

 
後書き
これで第6話終わりです。…やったぜ(満足)

8/4 修正しました←

TSのジークレイン(仮)を出せたことでまだやれる気がする…
さて、そろそろ支部のためにも金を稼ぐ必要のある主人公、ついにS級。最初のS級?描写しません(残酷)
一応覚醒シーンは決めてるから大丈夫大丈夫(多分)
…では、次回も宜しくおねがいします。不審者の出番、やっと来た… 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧