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ドリトル先生と和歌山の海と山

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第五幕その五

「今日は」
「それじゃあ」
「うん、お昼に行こう」
 そのお店にというのです。
「そして暫くこの街でくつろいで」
「そうしてですね」
「高野山に行こう」
「そういうことで」
「さて、高野山はね」
 ここで今回の旅の最大の目的地であるこの山のお話をした先生でした。空海上人が開いたこの山のことをです。
「寒いよ」
「ああ、やっぱりね」
「山だからね」
「それも高い山よね」
「修行する場所でもあるし」
「だからね」
「うん、とにかく寒いからね」
 それでとです、先生は動物の皆にもお話します。
「暖かくしていこうね」
「僕達は毛皮があるから」
「それに冬だから脂肪も溜め込んでるよ」
「問題は先生達だよ」
「服着込んでいてね」
「そのつもりだよ、セーターにコートもあるし」
 見れば実際に先生はスーツの下に今はセーターを着ています、そしてコートの用意はトミーがしてうれています。
「暖かくしているよ」
「僕なんてカイロまで幾つも用意しているよ」
 王子に至ってはこうでした。
「イギリス程じゃないけれど日本も寒いからね」
「だからだね」
「冬になるとね」
 それこそというのです。
「服をいつも何枚も着込んでね」
「暖かくしているね」
「さもないとやっていけないよ」
 とてもというのです。
「日本の冬はね」
「それ以上にイギリスの冬は」
「そうそう、イギリスってね」
「寒いよね、冬は」
「ロンドンでもね、スコットランドまで行くと」
 グレートブリテン島の上のこの地域はといいますと。
「もうとんでもないよ」
「あそこは特に寒いね」
「北欧程じゃないけれど」
 それでもというのです。
「確かに寒いね」
「冬のネス湖なんてね」
 スコットランドでも世界的に有名になっているこの湖のお話もするのでした、あのネッシーがいるという湖のことも。
「いるだけでね」
「あそこは特にだね」
「景色は奇麗でも」
 それでもというのです。
「冬に行くと寒くて仕方ないね」
「こんなものじゃないから」
 幾ら日本が寒くてもというのです。
「これ位なら今の服装でね」
「充分だね」
「むしろ暑い位かな」
「和歌山市でそれ位だと高野山ではね」
 今日から行くその山のお話もする先生でした。
「あそこはここよりもっと寒いから」
「丁度いい位かな」
「そうなるよ、じゃあ今からね」
「うん、お昼に行こうね」
「そこでビールを飲んで」
「ドイツ料理も楽しもうね」
 こうお話してです、先生達は今はドイツ風のティータイムを楽しんで、でした。和歌山城の見学も再開しましたが。
 その中で、です。動物の皆は思うのでした。
「ここによね」
「吉宗さんがいたのよね」
「将軍になられるまで」
「そうだったのよね」
「そうだよ、殿様になってね」 
 紀州藩のというのです。 
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