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儚き想い、されど永遠の想い

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488部分:エピローグその三


エピローグその三

「今はここで」
「この桜達をですね」
「曽祖父も曾祖母も楽しみました」
 春に、あの春にだった。
「そうしたのです」
「ですね。では私達もまた」
「そうしますか」
「はい、それでこの後は」
 桜を観た後、その後の話もした。
「色々と見たくなりました」
「この神戸の中にあるですね」
「お二人、お爺様を入れれば三人で巡った」
 そうしただ。様々な場所をだとだ。私は言った。
「行きたくなりました」
「そうして頂けますか」
「そこに心がありますから」
 その方々の心があるのならと。私はまた紳士に述べたのである。
「そうしたいと思います」
「有り難うございます。三人も喜んでくれます」
 紳士は私のその言葉を受けて笑顔になって。
 そうしてだった。私に言ってくれた。
「ではその様にして下さい」
「是非共。では今は」
「はい。この桜達を見ましょう」
 紳士はその笑顔で私に話してくれる。
「そうしましょう」
「いい桜です」
 本当にだ。そう思えた。
「優しい桜達ですね」
「三人を。迎えてくれた桜達ですから」
 だからだと話してくれる紳士だった。
「このうえなく優しいと思います」
 紳士は私に言って桜達を見ていた。
 そして私も。まだ咲いていないとはいえ。
 そこにある満開の千本桜、その方々が見ただ。咲き誇る姿をその目に見て。
 自然と優しい心になって見続けた。その心の中に何かが宿っていくのを感じながら。そして私の中にも。彼等が入り生きようとしていることも感じた。優しい心の中で。


エピローグ   完

儚き想い、されど永遠の想い   完


                  2011・12・19
 
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