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オズのトト

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第十幕その二

「鹿や熊もね」
「広い場所でも植物が同じなら」
 カルロスはお国のとても広いジャングルであるアマゾンを思い出しました、とはいってもカルロス自身は殆ど入ったことがない場所です。
「蛇や鰐もだね」
「気候と植物ね」
 ナターシャも言いました。
「そこにいる生きものを決めるのは」
「そうだね、その二つだね」
 カエルマンは五人にも応えました。
「そこにいる生きものを決めるのは」
「気候と草木」
「その二つで住む生きものも決まる」
「その生きものが勝手に住むんじゃなくて」
「その二つで決まる」
「そういうことですね」
「そうね、オズの国は気候は何処も過ごしやすいけれど」
 ドロシーは外の世界のことをお話しました。
「外の世界は気温も様々でむしろそこからね」
「植物も決まるね」
「そうなのよね」 
 こうトトにお話しました。
「外の世界だとね」
「そうだよね」
「つまり気候ね」
「そこにいる生きものを決めるのは」
「砂漠には砂漠の生きものがいて」
「森には森の生きものだね」
「そうなるわね、それじゃあ」
 ここでまた言ったドロシーでした。
「外の世界は気候ね」
「それが大事だね」
「第一はね。そしてオズの国は」
「植物だね」
「気候が同じだから」
 それでというのです。
「そうなるわね」
「そういうことだね」
「それじゃあこの山にいるのは」
 ドロシーも自分達の周りを見ました、自分達が歩いているその山の中を。
「本土の山と同じか似ているか」
「どちらかになるのかな」
「そうね、じゃあ今から」
「皆でね」
「調べましょう」
 こうお話してです、皆でまずは山の中にいる生きものを探しました。するとすぐにでした。
 一匹の鹿が皆の前に出て来ましたが恵梨香がすぐに言いました。
「あれっ、大きいわ」
「あの鹿が?」
「ええ、奈良や広島で見る鹿よりも」
 こうトトに答えました。
「大きいわ」
「そうなんだ」
「ふむ、あの鹿はエゾシカだね」
 教授はその奈良や広島の鹿よりも大きな鹿を見て言いました、外見はそちらの鹿ととてもよく似ていますが大きさが違うのです。
「日本の北海道の鹿だよ」
「そうなんですか」
「うん、あの鹿はね」
「北海道の鹿で」
「多分ここにいる生きもの達はね」
「北海道の生きものなんですね」
「日本のね」
 まさにその場所のというのです。
「そうだよ」
「じゃあこの山は」
「北海道の生きもの達がいる山だね」 
 まさにその山だというのです。
「そこだね」
「それじゃあ」
「うん、他の生きもの達も見ていこう」
「わかりました」
 恵梨香が皆を代表して頷いてです、そのうえで。
 皆で山の中を歩いてそこにいる生きるもの達を見て回りました、そして巡り会った生きもの達はといいますと。 
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